今から100年前にスペイン風邪が流行。
世界の5000万~1億人が亡くなりました。
罹患は高齢者が多いものの亡くなるのは青年が多く、一説には第一次大戦の終結を早めたという話があります。
この第一次大戦ので多くの国が金本位制から離脱しました。
それから10年ほどして、世界恐慌が発生。
金本位制に戻っていた国も、再度離脱。
ブレトン・ウッズ協定で、ドルが金本位制を維持し、ドルと各国通貨が繋がることで名目上の金本位制がある、という状況になっていはいました。
しかし、実際は一般人がわざわざ金に交換することもなく、国家の信用という名のもとに、中央銀行が国債を引き受けて、不換紙幣を発行していきました。
正確には中央銀行券という、紙幣のなりをした、少額債券みたいなものですけどね。
また、ケインズという学者のなりをしたペテン師が現れ、国家が財政支出して景気を良くするという方向になっていきます。
完全な経済麻薬が不換紙幣です。
本来は架空信用通貨なのに、国家の信用という曖昧なものをまとっているのが不換紙幣です。
金という発行量を制限する枷がなくなり、国債発行の条件は付くものの自国通貨建ての国債であればデフォルトすることはないので、通貨発行量が増大していきました。
そして、農業生産力の増大、大量生産の進展、常に右肩成長を望む株式会社の増大が相まって、世界の人口は急激に伸びていきます。
不換紙幣の作り出す幻の豊かさの上で、人口=国力という見え方になります。
本来は、資源も生産も有限なので、頭数が増えると一人当たりの取り分は減って貧しくなるのですが、経済やら戦争やらを念頭におくとどうしても人口=国力という考えを取りがちになります。
年金負担も増えるので、人口増大は本当は負のスパイラルです。
先進国が自国で投資先が減ってくると、年金資産や保険資産の運用をやる以上、後進国に投資が必要なります。
後進国が成長すると、その国の不換紙幣も増えて、また幻の豊かさの原資が増えていき、それが「為替遊び」にもなります。
しかし、こういういかさまの経済の拡大とそれに立脚した人口増大は無限にはできません。
なぜなら地球は有限だからです。
地球の適正人口は20億人だそうです。
現在実際の世界人口は100億人を超えていて、その差は5倍まで膨らんでいます。
一方で、世界の黄金総量18万トンの貨幣価値と世界の総通貨発行量も5倍差があるようです。
比例しています。
つまり、金本位制時代まで戻す必要があるということになります。
これが100年間安きに流れてきたツケの清算です。
どういう形で清算が進むのでしょうね。
ちょうどそれのきっかけになりそうなコロナが出てきました。
まるで100年前のスペイン風邪のように。
偽りの経済発展だったのですから、清算しようとしたら色々弊害が出るでしょうね。
会社の倒産が激増するでしょうが、その時サラリーマンという人種は何で生きていくのでしょうね。
食糧生産もシュリンクするでしょうし、物流もシュリンクするでしょうし、食糧難になりそうですね。
不換紙幣という麻薬に浸ってきたのですから、その麻薬断ちの苦しみは辛いと思います。
わたしもいつどこで、その清算の波に飲み込まれて命を失うか分かりません。
第三次産業向きの都市寄生民を増やすばかりの現代の教育制度と、
この偽りの「経済発展」は都市人口を順調に伸ばし、地方を破壊し、核家族化を進めさせました。
しかし、この両輪の片割れである経済がクラッシュしたら、どうなるでしょう。
教育制度のミスマッチが残ります。
そして、核家族化ではそもそも生活が成り立たなくなるので、また以前のように家族や親族で結びつきを強める必要が出てきます。
令和の世は「ウカラヤカラの代」。
ウカラヤカラは、家族と血族を意味します。
厳しい清算の先にあるのは、家族と親族で肩を寄せ合って、ささやかな幸せに感謝する世の中なのかもしれません。