流し目日記

流し目日記

2008年を頑張るブログ

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ふて腐れていた顔が、怒り疲れたかのように少しは丸みを帯びた頃、猫は寝転ぶ岸田の顔にのろのろと近づいて行った。

しゃがみこみ小さな鼻先を押し当てる。

いちゃ、いちゃ、いちゃ、いちゃ。
ははは。
いちゃ、いちゃ、いちゃ、いちゃ。
ははは。ははは。

岸田が煙たそうに床から両目をあげた。まるで至近距離での睨めっこ状態。部屋の端で薄く光るモニターとマウスの距離なんかよりも、二人はもっと密接している。

セール品の桃みたいにまだらに焼けた岸田の顔面を改造された二つの瞳で見つめたまま猫は控えめな声で問い掛けた。

「やはりお主はKなのか?」

彼はまばたき一つせずに、改造を施された猫の黒光りするレンズを、何でもないいつも通りのやや重たい無表情な顔で眺めた。

ぼんやりとした月のようなこの視線こそが、もはや答えである。

「あぁ、そうだよ」

この町の独特なイントネーションで岸田が発する。それは寝起きのように渇いてザラザラしていた。

「そうか、そうか。ははは。K発見か」

「ははは。K発見ときたもんだ。ははは」

岸田と鼻相撲でもするかのように膨れた顔を接近させたまま猫は頷く。

猫の目玉のレンズの微動作を、岸田は気だるそうに開いた目で職業病のようにゆったりと観察した。

「やい、K」

猫のアニメ声は健在である。

「なんだ?まだ何か聞きたいことでもあるのか」

「やい、K」

「なんだ?」

「お主は科学者なのか?」

「まあ、そうだが」

「ほー、ほー、ほー。ポリ、ポリ、ポリ、だな」

猫は執拗に足で尻を掻いた。そして視線を岸田に合わせたまま、もう少しだけ言葉を続ける。薄カーテンの奥の夜空には無数の銀の筋が光って見えた。気がつけば閉めきった窓が濡れている。

「のぉ? 科学者とは偉いのか?」

ぷつりと猫は言葉をきると、小さな丸顔は、これ以上の言葉をつけたさずに、じっとKの返答を待った。

その間に、岸田のまばたきがあり、鼻が小さくすすられた。指先で猫のヒゲを触りながら、彼は妙に甘ったるい顔をして前歯をのぞかせた。

「本当の科学者というのは、神様のかわりのことを言うんだよな」

「神か。ははは。お主は神か。ははは。神あらわるだな。るんるんるんるん」

やり取りを聞いていると、激辛スープを飲みにタワーから下りてくるこの町の吸血鬼Kの自己評価は青天井も良いところで、猫が言ったとおり彼は神の代理人の自覚を持っているようだった。

顔を真近に猫は続ける。

「なあ神よ?ははは。なあ神?」

夜の呼び込みが発する社長くらい安く聞こえる神だ。

「なんだ?欲しいゲームでもあるのか?」

「ゲームではないぞ。ははは。ゲームではない」

「で?」

「Kが神ならば、悪人ではないアヤツを助けられなかったのか?仲間ではなかったのか?」

「それは、お前なんかが思ってるよりも、もっと事情が複雑なんだよ」

「ほー、ほー、そうか、そうか」

ぶつ、ぶつ、ぶつ、ぶつ、だな。ははは。
ぶつ、ぶつ、ぶつ、だ。ははは。

尻を掻き、顎を床にこする猫。そばに転がっているナイロンのリュックに駆け寄り、頭を中に入れてまた戻ってくる。丸顔はらしくない真面目な表情で言った。

「そうだ、そうだ。そう言えば、母上はなにか言っていたかのぉ?」

「母上?」

「誕生日だからだ。お主の誕生日だから、母上から何かあったかなと思ってな」

「別に、特にないよ。もうだいぶ会っていないしな」

「ほー、そうですか。ははは。左様か。ははは。ちなみに、なのだがな、ぶつ、ぶつ、ぶつ、ぶつ」

「なんだ?」

「私にも母上がおらぬものかなと思ってな。ははは。私にも」

にや、にや、にや、にや。
にや、にや、にや、にや、だ。ははは。

猫は鼻をこすり、尻尾を左右に揺らす。じっとKの顔を見つめる。

「いるわけないだろ? お前にそんなもんが」

「相談したいことがあるんだ。最近私は、母上に話したいことがたくさんあってなぁ。母上に会いたくてしかたがないのだ」

母上に会わせろ。
母上に会わせろ。
母上に会わせろ。
ぶつぶつぶつぶつぶつぶつ。

真顔で猫は食らいついた。うつ伏せのKはフローリングに肩肘をつき上体を持ち上げる。そしてぼんやりした目で猫を見つめ返す。

「何かあれば、俺に言えばいいだろ。いい加減、静かにしろ」

次の瞬間、床の車雑誌が放られ、その下に寝ていたテレビのリモコンが空を切った。猫は頬を張られ、うずくまりながらKから後退して行く。足が8本くらいあるのではないかというほど勢い良く暴れている。

わー、いた、いた、いた、いた。
いたちだ。いたちだ。
折れた。間違いなく折れた。
責任をとってもらおう。
一生面倒をみてもらおうか。ははは。

「いいから黙れ」

「母上に会わせろ。お主に言えぬこともあるのだ。私はそういう年頃。私だってそういう年頃だ」





































白猫はローラーのように岸田の背中のうえを転がった。まんまるだった顔は、幾分頬が膨らみ、おむすび型に変形している。

悪人。猫は大城をそう名付けて呼んだ。その悪人の友人である岸田の背中はこわばったように固まっていた。

知ってか知らずか、猫はその背中に膨らんだ頬をつけて横に寝そべる。

すや、すや、すや。
あー、すや、すや、すや、だ。

目が開き、体勢を変える。また目が開き、体を起こす。真っ赤に日焼けした岸田の腕や背中を少し不安そうに猫は見つめる。

「じーっ」

「......」

猫は、ゆったりと岸田の背中を歩き出した。尻まで歩くと、折り返して肩まで戻ってくる。

黙って歩けないのは、もはや通常運転といって良い。

抜き足、差し足、忍び足。
抜き足、差し足、忍び足、と。
にん、にん、にん、にん、にん。

「ここだ。ここだ。ははは」

Kの心臓の真裏で猫は止まった。その場で足踏みを始める。

「あやつは悪人ではないのなら、なぜ逮捕されたのだ?ははは。なぜ逮捕された?」

岸田の背中を踏みながら猫は訊いた。

「うるさい。少し黙れ、バカ猫」

ボソッとした地を這うような声が火照った体から発せられた。三角顔の機械猫は負けじとアニメ声で発散する。

バカ猫と呼ばれて早100年目。ははは。
バカ猫と呼ばれて早100年目だ。

あやつに言われる分には良いが
お主には呼ばれたくないわ。ははは。
お主は、お主の呼び方を。
お主は、お主の呼び方を。

「うるせー、バカ猫。もうたくさんだ!」

クジラが汐を吹くような溜息と、声にならない声が岸田の体全体から漏れ出た。カーペットに皺が寄り、ガラステーブルのバイアル瓶が揺れ、注射器が転がり落ちる。銀色の針が光る。

背中にいる猫はシーソーに乗ってるがごとく上下し、振るい落とされそうだ。

「南原なんだよ、すべては」

日本の郊外に生息する、白衣を着たヴァンパイアのような科学者岸田が、ようやく闇から光に少し顔を晒した瞬間だった。

より多くの人々に、テクニカルタワーで狂い咲いているヤバい科学者として認知されるようになった岸田は、大城以外の前で、初めてこの件に関する本音のほんの一部を吐露することができた。

その相手はバカ猫だが。野菜の切れ端のように扱ってきた猫に、いまは人格をはっきりと認めていることが分かる。

ニュースが散々流れても、家族や親戚の類いはKに一切の連絡をよこさなかった。生命科学の権威緑川を筆頭とするこの小規模な研究所で働いていたことすら知らなかったに違いなかった。

岸田は、内面、外見でいうところの内面、つまり人間としての半身を、気づけばえらいこと永く闇に晒して生きていた。その岸田が南原が極悪人で大城は完全にクリーン、つまり善人であると主張するから少し話しがややこしいのだが。

三角顔の白猫は、爪で尻をぽりぽり掻きながら得意げに言う。

「ほー、ほー、ナンバラか。ははは。何を隠そう、私はナンバラに殺されかけたからな。ははは」

ぽり、ぽり、ぽり、ぽり、と。

「......」

「先ほどお主にも首を絞められた。ははは。お主にも。ははは」

あー、ぽり、ぽり、ぽり。
尻かゆ、尻かゆ、だ。

うつ伏せでカーペットにはりついているKは、まるで、何かの手違いで常温に放り出されたドライアイスのようだった。胸の心情がなすがままに表の世界に放たれた。

低い青年の声。もはや諦めに近い声。芯のない揺れた声。科学者岸田が目を瞑ったまま気化してゆく。

「ほとんどが良い試みだったと思う。いずれ世の中の為になる仕事ばかりだった」

「む?」

「しかしでも、お前だけは、ちっとも言うことを聞かなかったな。はは」

めずらしく岸田が噴き出したように笑ったような気がした。首筋から背中にかけてが震えていた。猫は岸田の渇いた一人笑いに困惑し、不安を募らせる。懸命な声だった。

「お主はなにを一人で笑っている?なにを笑っておるのだ、ははは」

自分のお家芸をすっかり棚にあげて、猫は切迫した眼つきで問い尋ねた。

猫パンチ、猫パンチ、猫パンチ、猫パンチ。
尻や背中を見境なく叩く。ちらりと様子を窺う。

突然真っ赤に日焼けをして帰ってきた岸田の体にどこか居心地の悪さや不安を感じながらも、岸田の体にへばりつく。

岸田が背中を膨らまして、猫に話しかけた。

「お前ってやつはさ、あの時、なんでラーメン屋に来ちゃったんだよ」

怒ってもいなければ、特段甘くもない、落ち着いていて、抑揚のない平らな声だった。

「婆ちゃんの家に行ったからな、あの日は。あの日は婆ちゃんと会ったし、色々あったんだ」

「婆ちゃんの家に行けなどと指示していないし、ラーメン屋に寄って帰ってこいなどと、お前に口酸っぱく言った覚えはないんだがな」

あの日のお出掛けのナビの入力は、サオリの家からまっすぐに自宅バックだった。機械猫はよりいっそう爪で尻を引っ掻き始める。岸田の小言が面白いわけがない。

「うまく振舞えずにすまんと言ったろ。そんな事を言われても、うまく振舞えずにすまんとしか言えんわ。あー、ぽり、ぽり、ぽり、ぽり」

口に梅干を含んだかのようにおむすび顔に皺が入る。間髪入れずに岸田は言った。

「もう、大丈夫だから」

大丈夫だ、と言われるとまるでシャッターを下されたような寂しさが沸き起こる。言われる側はこの言葉を突然聞かされる。めずらしく機械猫が黙り込んだ。

床に寝転んでいる岸田も黙り込む。足の指先で火傷したように赤いふくらはぎを掻いてやり過ごす。



















自宅で南原にはむかってからというもの、岸田はさっぱり出社をしていなかった。それは機械猫が姿を消してから経過した日数とほぼ同じである。

テクニカルタワー内部は休日の夜ということもあって人通りがまばらだ。

タイル張りの廊下と高い天井。適温に保たれた空調。半円形のカウンターの中に受け付けスタッフは見当たらない。

岸田はそしらぬ顔で警備の詰所を難なく一つ通過し、地下駐車場から社内に足をのばそうとしていた。

革靴でタイルを蹴る足音が、休日には場違いのように刺々しく孤高によく響く。

悪名高き岸田はほろ酔いながらも颯爽とタイルを歩き、ソファーとテーブルからなる応接セットが並ぶ脇を抜けて、省エネモードで幾分暗くなったタワーの共用部分を奥の方まで突き進んだ。

物は試し、ダメもとで直通エレベータのリーダーに社員証をかざすと、電子音とともに、両側にふわりとドアがスライドした。生き返ったようにエレベーター内面に白色の照明が灯る。

岸田の社員証はまだ失効せずに生きていた。

特段のリアクションもなく黙って中に乗りこむ岸田は、少々うつむき気味でカーペットを見つめていた。

個人認証が済んだエレベーター背面の壁には、身長ほどある大きなKの太文字が赤いLEDのドットで灯る。

ドクターKを乗せたエレベータはぐんぐんと上昇して行った。

Kはなんの迷いもなく、身体を使って磨りガラスの自動ドアを手動であけた。まるで浴室のように蒸していた。

熱気のこもった暗いオフィスの前にしばし立ち尽くすK。闇というまでは暗くはない。

目の前の光景に、思わず舌打ちが鳴った。
おまけに立っているだけで汗が頭から噴き出してくる。

まるで未だ施工中かのようなオフィスだった。棚、机、窓、柱。不道徳企業の成れの果てとは、これほどまでに空っぽになるものなのだろうか。

こんな骨格のようなものしかないのだが、それでいてどこか食べ残しの皿のような雑然とした印象を受ける。

あちこちで床のハッチが開けられ、上蓋が持ち上げられたままだ。

誰もここにはいないことは明らかだった。電気をつけて、Kはより中に歩を進めた。ドスのきいた声で呼びかける。

「おい、猫!」

返答はない。Kはその後も、何度か猫に呼びかけた。声のトーンは少しづつ下がり、表情が固まっていった。

ブラインドを背にして南原が座っていたスチール机の引き出しは軽かった。

睡眠薬、ゴルフコンペの招待状、ミニチュアの工具セット、名刺入れ、未使用の領収書、ハンドクリーム、耳栓、腕時計、一本の剥き出しの注射器。

引き出しを戻し、背もたれが扇状に広がったメッシュ地の椅子を中にしまうと、奥のほうで小さなトランクケースにキャスターがぶつかった。

膝下ほどの高さの小さなトランク。黒い取っ手に銀色のボディー。猫が入るには十分な大きさだった。Kの額の汗がカーペットに落下した。嫌な予感がした。

トランクの自重はそれなりにある。触れると、ぼんやりとだが突き上げてくるような生暖かさが感じられた。施錠はされてないようで、Kは一思いにトランクを開けてみせた。

壁掛けのキーボックスから鍵をひと通り引き抜くと、Kは廊下へ出ていった。同じフロアにある分析室や飼育部屋に向かうようだ。顔の表情は固まったままである。

「るん、るん、るん、るん、るん」

間違いなくKの口はそう動いていた。

分析室の機器は大方残っているものの、どれも電源が落とされ休眠状態だ。

「るん、るん、るん、るん、るん」

開けたドアの前に立ったまま、Kは部屋の隅のほうにまで目を配った。

汚れきった廃液のバケツ。色褪せた漫画本。割り箸。タイマー。データを吸い出すPCだけが見当たらない。

小難しい表情を崩さないKは、おもむろに窓際に近づき、顔いっぱいにカーテンの匂いを嗅いで、すぐに分析室を後にした。

分かってはいたが、飼育部屋にはアノ猫はおろか、何の動物もいなかった。まるで図書室のような銀色のラックしか残っていなかった。糞の匂いも、泣き声の切れ端も残っていなかった。

すべてを焼き払ったのは岸田と大城である。

飼育管理を委託していた業者の管理者名が書かれたシールは、日焼けの跡のように四角い輪郭だけを残して、綺麗に剥がされている。

Kは、それでも呼びかけた。まるで自分の口臭を嗅ぐみたいに、空っぽの部屋からえらく虚しい己の声がKの耳を突く。

「おい、猫!バカ猫!」

時が止まっているかのように静まり返っているフロアに、Kの笑いが漏れる。

飼育室の換気扇が動いていたのだ。いつから動き続けていたかは定かではない。誰も気がつかずに回り続けていた換気扇にKは小さな笑みをみせた。

ドアは再び施錠される。鞭を打つようなKの革靴が鳴り止んだのは、倉庫室に床置きされたプロジェクターの前だった。

重量感ある緑川の試作品。ボディー表面に人差し指を這わせた。埃を吹いた。すっぽり抜け落ちたように電源コードだけがないことに気づき、Kは歯がゆい想いに駆られる。

四段式の棚が並ぶ資材室に押し入ると、めぼしい部品箱をひっぱりだし、Kは対応するコードを漁った。

その途中で、この企業に勤めてから取り扱った懐かしい部品を次々と目にする。まるでレコード屋の棚を物色するDJのようなルーティーンのようにも見える。

蒸し風呂のような部屋の中でKのソリッドな足音は、わりかし落ち着きを放っていた。

小型のトランクを転がしてKが地下駐車場に現れたのは、約5分後のことである。

再び車は走り出す。ライトを点けた車は藍色の海沿いを抜けて行く。ラジオのヒップホップに合わせて、ハンドルを握るKの指が優しくタップする。

「今日はシオンの放送日か。はははは。シオンの放送日」

Kの独り言は、まさかの丸い声だった。

少し遠目に見える砂浜にはまだ人が群がっている。犬も歩いている。砂浜が黒く濡れている。Kはハンドルを握りながらも、しきりにそれらの脇の光景を目で追っていた。

左にウィンカーを出した車は、ブレーキを踏まずにコースアウトし、背の低い夏草を噛むように、やや強引に車は走った。

しばらくしてエンジンを切ると、車は細々した虫の音に包まれた。多数派だったやかましい蝉は、ここ数日で分岐点を越えたように目減りした印象を受ける。

蒸した青臭い野原に立ち、Kは伸びをしながら暮れた後の空をぼんやりと見上げる。

波が打ち寄せる。まるで炭酸のように砂の上で弾ける。繰り返す。永遠かのように。あの猫かのように。

さっきまで一面に広がっていた夕空がやけに綺麗だった意味を、ふとKは考えた。いや、思わず考えさせられるような空だったのもしれない。

車に積んでいたゴルフクラブを一本引き抜き、熱心にスイングを始めた。暗闇で一人、海をめがけてクラブを振った。

次第に草の根を打ち抜き、ダフるように土を先まで飛ばし、地を跳ねるコオロギを追いかけ回し、しまいにはヘッドで叩き潰した。

るん、るん、るん、るん、るん。
一匹、二匹、三匹。
一匹、二匹、三匹だ。
ははははは。

汗だくで追いかけ回し、Kは狩るようにスイングする。

助手席から大城のスニーカーを引っ張りだし、クラブを振り下ろしたりもした。踏みつけもした。

結果、びくともしなかった。

相方、大城のスニーカーはずっとノーリアクション。他人行儀だ。無表情を崩さない。結局のところ、ドクターKの力はちっとも及ばない。

あの科学者Kは虫は殺せても、靴一足すらまともに壊せない。まるでそんな検証実験のようだった。