安倍首相は13日、都内で開かれたシンポジウムで、「女性が経営する企業の事業拡大などを支援する補助金制度」を創設する意向を明らかにしたらしい。
私はこのニュースを読んだとき、目を疑った。
彼は既に多くの政策でバランス感覚を失っているが、まさかここまでひどいとは…。
既に産業界に対して、女性管理職の割合を増やすよう数値目標を掲げており、先進国の中で女性活用が遅れていると言われる日本の女性にもっと頑張ってもらいたい、今後の労働力不足を補うために仕事をしてほしいと願いからなのだろうが、今回の補助金の話は完全に性別による差別だ。
しかも、起業家ではなく企業家であるならば、町工場に至るまで経営者を名目的に女性に切り替えてしまえば補助金の恩恵にあずかることができる。これではたして、補助金交付の趣旨を達成できるだろうか?
つまり、単なる税金のバラマキで終わる危険を多分にはらんでいる。
私は、男女を問わず、【起業家】に対してはある程度の補助は必要だと考える。社会の変化とともに産業構造を変えることは経済にとって必須であり、それを促すために補助をすることは税金の正しい使われ方と言えるからだ。
ちなみに、ひとつ聞いてみたいことがある。日ごろ、男性による女性差別を問題視し騒いでいる女性団体にはどう映るのであろうか?
女性が優遇される差別ならば問題ない、とにこやかに答えるようならば、彼女たちの言葉に説得力は失われるだろう。