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日記 inお茶の国

昨日とうとう
お茶の国『静岡』に到着。
早速、新しい職場に行って手続きやら案内やらして頂き
日も落ちきった午後8時頃ようやく新たなお部屋とご対面。

うーん。割といい部屋。
広くは無いけど充分ッス。
むしろ今の俺には贅沢ッス。



…が、ここでショッキングなニュースが。
とんとん拍子の流れでこっちに来た為、荷物より本人が先に着いてしまったのだ。
荷物は明日の昼に届くとの事。


…。

まじっすか?

その話し混じりっ気無しですか?

風呂とか…。
今めっちゃ…いや、


メッサ入りたいのに!むかっ
ここ数年で1番風呂への気持ちが高まってたのに!むかっ
もう、いいわっ!ぼけぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえーんっしょぼん

うぇーんっしょぼんあせる





えー…と言う事でね
前日から全く睡眠をとらず
朝早くから行動していた事も手伝って、割とお疲れ気味。

飯を食って寝る事にした。
コンビニに行って弁当とカップ麺と飲み物をカゴに入れてレジへ…向かう途中、俺の頭の中が一休さん並にスパークした!








『ティッシュ必要じゃね!?』

『部屋には何もねーし、トイレとか、何か拭くとか、何かと入り用じゃね!?』

俺はティッシュをカゴに入れレジへと向かった。
















天才の誕生である。

必要不可欠であるこのアイテムを今このタイミングで…文字通り『ここ一番』で手中に収めたのだから。

正に鬼才。
大した男である。

国家レベルで大した男である。



無事に部屋に帰って来ると、早速食事をとる事にした。



コーラを一口飲み
弁当を広げカップ麺のフタを開けた。












カップ麺のフタを開けた。













…カップ麺のフタを開けたけど

















お湯…
















俺…お湯…













『ワタシワカセナイダヨ、オユノコト!』




やかんもポットも…



沸かす物なんてねぇし!
そもそも何もねぇし!


まじっすか?


この事実
混じりっ気無しですか?






ファー●ク!(ノ><)ノ
俺フ●ーック!(ノ><)ノ





結局、湯沸かし機のお湯を入れ、少し固めのカップ麺を食べた。



そしたら、少し寂しくなって
皆は今頃何やってんのかなぁ?
なんて思いながら眠りに落ちた。



そして今日は悪天候も伴って一日、家の中で過ごした。

明日は初出勤だ。
終わったら駅前を散策しようかな!

空想科学恋愛小説-21

第21話
【心に服を。君に想いを。】







《やっべぇ。どうしよう!?》


来夢はキッチンの前に立っていた。



コーヒーメーカーに水を注ぎ込みフィルターを取り替えると、三つ程ある中から一つの珈琲豆を選び出した。













思わず口から飛び出た一言により
今 二人は来夢の部屋に居る。



《落ち着け。何を緊張してるんだ。コーヒーを出すだけだろ!?》



コーヒーメーカーのスイッチを入れると蒔流の待つ部屋へ足を踏み入れた。






「へぇー。洋楽ばっかり聞くんだぁ。」

蒔流はCDやDVDが並べられている棚を眺めていた。





「あっ!
【レニー・クラヴィッツ】
好きなんですか!?私もよく聴きますよ。」








《あれっ?やっぱり緊張してるの俺だけ?》



『あ…うん。
今、コーヒー煎れてるから少し待ってね。』


「はい。美味しいの期待してますから!」

ソファに座っている蒔流は
にこっと微笑み、くつろいでいる様にも見えた。



いつもと何も変わらずに…。












《そうだ。


彼女はいつも自然体だ。

頭の中で色々と考えてしまう自分が卑しい人間に思えてしまうくらいに。


それくらい彼女はいつも柔らかくて
しなやかな表情を僕に見せてくれる。


計算された物や着飾った美しさなんかじゃ無く

そのままの


痛いくらいに真っ直ぐな生き方。




異性だけど、少し嫉妬してしまうくらいの…。












僕は着飾るから…


怖くて怖くて何枚も服を来て
そうしてやっと家の外へ出るから。





だから…








きっと…










だからきっと僕は
    そんな君の事を…》







【ピピッ、ピピッ】

コーヒーメーカーに呼び出されキッチンへと向かった。


二つのカップに均等に注ぎ込み
それを運ぶと一つを蒔流に手渡した。



「うわっ!結構匂い出てますね。
美味しそう。頂きます!」


来夢はコーヒーを口に運ぶ蒔流の顔色を伺っていた。


「うん!なかなかイケますね。」



『でしょ!?』



「それより、いつまで立ったまま居るんですか?」

蒔流は笑いながら
先程から立ちっぱなしの来夢に言った。



来夢は、いつか言われるんじゃないかとビクビクしていた。

正に今それを蒔流に指摘された。






《座ればと言われても…》

来夢はゆっくりと自分の部屋を見渡した。




窓際に置かれているベッド。

《ここは…座りにくいよな。


俺の考え過ぎかも知れないけど…

うん。
取り敢えずベッドはパスだな》



三人掛けのソファには蒔流が座って、こちらを不思議そうに見つめている。



《いやいやいや、無いでしょ!?

これだけスペースがある中でソコはチョイス出来ないでしょ!?》





『あ、あぁ。そうだね。
座るよ。』

結局、来夢はテーブルを挟んで
蒔流と向かい合う様にして座った。





蒔流は笑っていた。
「何で家主が地べたに座ってるんですか!?


あっ!私のせいか!?
こっちに座ります?」

蒔流はそう言いながらソファの端にチョンと座り直した。








《素直と言うか何と言うか…

無邪気と言うか無防備と言うか…




俺も男だよ!?

ガオーッ!ってなるかもよ!?》



そんなつもりは更々無かったけど何だか恥ずかしかった。


彼女と居る時はいつもそうだった。


色んな事を考えたり言葉を選んでいた。


きっと今までの恋愛もそうだったんだろう。


何枚もの服を重ねて着ながら
カッコイイ言葉を選んでいたんだろう。


どんどん窮屈になって
どんどん息苦しくなって


それでも怖くて、続けてるうちに
いつの間にか麻痺してしまったんだろう。


そして服を着ている事さえ忘れていたんだろう。







好きになった人の事を知りたいし
自分の事も知って欲しい。

そう思いながら僕は…


正面から向き合えていなかったんじゃないだろうか?









「ねぇ、来夢さん聞いてます?」







彼女と居ると嫌なくらいに思い知らされる。





僕が何年もかけて心に被せて来た服を、彼女はいとも簡単に剥ぎ取っていく。






つい最近出会ったばかりの彼女の前で、どんどん僕は格好悪くなっていく。









「おーい!?」











だから…

















だから僕はそんな君の事が…




















『好きなんだ。』


















「…えっ?………何がですか?」

蒔流は笑いながらコーヒーカップを口にあてがっている。













『君の事が好きなんだ。』













「………えっ?」











蒔流はポカンと口を開けていた。




















『急にって思ったよね?
本当はまだ言うつもりじゃ無かったんだ。

軽い気持ちでって思われたくなかったし…。



本来ならもっとお互いの事を知ってからする話しだとは思う。

それが優しさってものだとも思うし…。


今は僕のエゴばかり出して
メチャクチャ格好悪い告白になってしまってる事もわかってる。

だけど…



君と正面から向き合いたくて…
気が付いたらこうなってた。』













言ってしまった。



だけど後悔はして無かった。




結果は問題じゃないから。




これは彼女と同じ舞台に立つ為の
僕の決意表明だから。











『何か上手く言えなくてごめんね。

でも、これが今の素直な気持ちなんだ。』








蒔流は黙って来夢を見つめていた。










沈黙が怖かった。



正直、どこか遠くに逃げてしまいたいくらい怖かった。



でも、感謝してるんだ。




今までこんな気持ちになった事は無かったから。


彼女は僕に沢山の事を教えてくれたから。





だから、
例え彼女の答えがNOでも
僕は彼女に感謝したい。














長い沈黙の後




ゆっくりと蒔流の唇が動いた。











「最初に謝っておきます。
ごめんなさい。」














《そっか…。》

















「私、多分凄い面倒臭い女なんで後から嫌いにならないで下さいね!
大事にして下さい!」



そう言うと 蒔流はいつかの様にいたずらっぽく笑ってみせた。










【第1部‐完‐】

※尚、Season2におきましては作者の作品が上がり次第、随時更新します。

空想科学恋愛小説-20

第20話
【試合はこれから!】




車内の二人の会話は弾み
目的地に到着するまで、それほど時間を感じる事はなかった。


駐車場に車を停めると
二人で荷物を運び、互いのチームのベンチへと別れた。




《何故 相手チームのマネージャーと仲良く荷物を運びながら来たんだ?》と、ユウヤに突っ込まれたのは言うまでもない。



来夢は着替えを済ますと
ストレッチから始め、ランニングやダッシュ等のアップを入念にした。



しかし今日の試合はそれ程重要なゲームではない。


前回の対決でリーグ戦の順位は確定しているからだ。
今日のは言わば消化試合と言うやつに当たる。


通常ならば、こういった試合ではモチベーションを維持するのに苦労するのだが、来夢にはその影響は無かった。


相手チームのベンチに

維持する所か沸点を突き抜ける程モチベーションを高めてくれる存在が座っているからだ。














試合は前回とは打って変わる展開だった。


序盤から湘南ワンダーの打線が爆発して、一気に試合を決めてしまう程だった。

終わってみれば6-1のワンサイドゲーム。


しかし、そのお陰で相手チームの4番バッターとは全球ストレート勝負をする事が出来た。


結果3打席中、2本もヒットを許したのだが…

















「お疲れ!
ナイスピッチだったな!」
来夢がベンチで着替えをしていると、ユウヤが声をかけてきた。


『おぉ、サンキュ!お前こそ良い所で打ったじゃん。またオイシイ所を持ってかれたな。』


「まぁな!今日のビールは美味そうだよ!どうする?直接行くか?」


湘南ワンダーは試合が終わると
いつもチーム皆で地元の居酒屋に行き、その日の話しをツマミにしてお酒を楽しむのがお決まりになっていた。




「あぁー早く飲みてぇ!」
ユウヤは先程までの試合を思い出し、優越感に浸っていた。






『いやぁ…わりぃ。今日はパスするわ。』


そう言うと来夢はバックに荷物を詰めだした。


「え?行かないの?何で?」



『ちょっとな。』

そう言って来夢が手を洗いに水場に移動すると後を追う様にしてユウヤがついて来た。


「何だよ、何かあんのか?」


『ちょっと今日は…』


「何?だから何で?」




『いやぁ、だから今日はアレで…』



「何だよアレって?」



『だから、今日はダメなの!』

来夢は入念に手荒いを済ますと綺麗に水気を拭き取った。



「お前まさか…
あの娘と一緒に帰る感じですか?」






『あ…うん。』


来夢は少し照れ臭そうに視線をそらした。




「何?マジ?
いつの間にそうなったの?
ってゆーか、どんな関係だよ!?」



『どんなって……。』



来夢はユウヤから逃げる様にしてベンチへと戻った。


「聞いてねーぞ!」



『まぁ、言ってねーからな。』

来夢は野球道具を詰めたバックを肩にかけると駐車場に向かって歩き出した。




「別に連れて来ればいいのに。」

ユウヤも来夢と並ぶ様に歩き出した。



『あ?何?
ごめん、聞こえ無かった。』


「だから皆で一緒に飲めばいいんじゃないの?」





『…パードゥン??』

「…………。



いや…パードゥン?ってお前
確か生粋の日本人だよね!?
俺と出会ってから今まで
間違いなく混じりっ気無しの日本製だよね!?」





来夢は笑いそうになるのを堪えて歩き続けている。

『なんか今日はお前の言葉が聞き取りにくいなぁ。
イントネーションがなんかアレだわ。
何か南米寄りの感じになってて聞き取りにくいわ。
いやぁ、残念だ。』

来夢は意味不明な言葉を連ねながら足早に駐車場を目指していた。






「何だよ、お前が来ないならテンション下がるな。」

ユウヤの淋しげな表情を見た来夢は、何だか少し悪い様な気がした。





『わりぃ!ユウヤ。

連れて行きたいのは山々なんだけどさ、まだそんな関係でも無いって言うか…そこまで余裕無いんだ。

来週はちゃんと行くからさ、今日は勘弁してくれ!
来週のお前の分の飲み代は俺が奢るからさ!』



「ホントに!?」

一変してユウヤの表情は明るくなった。






《な、なんて簡単な奴だ。》
来夢は改めていい友達に恵まれたと認識した。






『んじゃあ、また来週な!』

「おぅ、お疲れ!」


来夢はユウヤと別れると蒔流の車の方へ走って行った。





車の前まで来ると、タイミング良く後ろのトランクが開いた。

来夢はトランクの中にバックを入れると
助手席のドアを開け車に乗り込んだ。

『ごめん!遅くなっちゃったね』
来夢はシートベルトをはめながら言った。



「ううん。大丈夫ですよ!
それじゃあ、行きましょうか!」


車は静かに動き出すと、今朝来た道を戻り始めた。













車は今朝と同様に渋滞に
はまる事も無く軽快に来夢の家を目指している。




今日の試合の話しで盛り上がる車内の二人を尻目に、車はどんどん目的地へと近付く。



それに伴い二人の口数も少なくなっていく様だった。








程なくして二人を乗せた車は来夢の家の前に到着した。









「着きましたね。」

蒔流はハザードランプを点灯させると静かに言った。







『そう…だね。』

来夢は重たそうに口を開くと助手席のドアを開けた。


蒔流はトランクレバーを引くと運転席から出て、来夢に歩み寄っていった。







『今日はありがとう。送り迎えまでしてもらっちゃって。』
来夢はトランクから荷物を取り出すと、蒔流にぺこりと頭を下げた。


「いえ、とんでもないです。
楽しかったですよ!」



『うん。ありがとう!
俺も楽しかったよ。』




「はい。」












『…。』














「…。」




















『じゃ、じゃあまた今度ね。』



沈黙を破ったのは来夢だった。





「はい!次はビリヤード対決しましょう!」

蒔流はそう言うと優しく微笑んだ。





「じゃあ、行きますね。」蒔流は来夢に頭を下げると運転席へと戻って行った。




《ドクン…》











《ドクン…》







来夢の胸は痛い程 脈打っていた。







『あ、あのさ…』



「?」

運転席のドアを閉めようとしていた蒔流の動きが止まる。






《ドクン…》








気がつくと来夢の口は勝手に動き出していた。






『俺の煎れるコーヒー美味いんだけど…良かったら一杯飲んで行かない?』










【続く】
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