【外信コラム】イタリア便り 不倫の場所の心得


夏は、洋の東西を問わず、男女が一番浮気に走るシーズンだそうだ。だが、浮気といっても、既婚者が異性と付き合えば「不倫」の烙印(らくいん)を押されコトが複雑になる。

 最近、イタリア 最高裁 が、元の夫から贈られた財産を返還するよう求めた不倫妻の訴えを却下する判決を下した。20年以上を要した裁判の最高裁判決の理由の大きなものは、なんと不倫が繰り返された場所であったのである。

 当時36歳で3児の母であったB夫人は10歳以上年下の若者と関係をもってしまった。この不倫はやがて夫の知るところとなり、怒った夫はそれまで贈った宝石類や家屋を取り上げ離婚してしまった。

 1990年のシチリア島のメッシナ裁判所での第一審は「贈与した財産を没収するだけの重大な理由を構成せず」として、元夫人に軍配を上げた。2005年の高等裁判所では元夫の言い分に軍配が上がり、今年5月に最高裁 での判決が出たわけだ。

 イタリア 民法には「妻は財産などを返還しなければならない」と定めた条項が9つあるそうだ。今回の裁判では「夫の留守中に夫婦のベッドで愛人と情交を重ねたこと」が、9つの条項の中の1項が定める「夫の名誉を甚だしく傷つけた場合」と判断された。

 日本の不倫妻と不倫夫は、イタリア のようなラブホテルが存在しない国に生まれなくてよかったと思うべきかもしれない。(坂本鉄男)


記事LINK:iZa/イザ


-------------------------------------------------------------

確かに自分のベッドで何されたら、こんな屈辱ないでしょうな。というように、やはりラブホテルの存在意義はあるようです・・・。う~む。