□「ラブホテル進化論 」を出版・金益見さん

■女性の希望がホテルを変える


--ラブホテルでひとつ疑問に思うのが、シャンプーがどのホテルでも同じだということです


 金 ラブホテルの物品を扱う業者というのはだいたい決まっています。シャンプーは市販品を使っている場合もありますが、業務用はノンスクリューキャップといってふたが開きません。



 --なぜですか


 金 いたずらで変なものを入れる客がいるから、開かないようになってるんです。そういう工夫ってホテルには必要。それでラブホテルに納品するのは特定の業者になるんです。



 --ラブホテルの使われ方も変わってきましたね


 金 終電を逃した女性向けに、女性だけで利用できるレディースプランを設けるホテルもあります。驚いたのが、最近は家族連れの利用もあるんです。子供といっても赤ちゃんじゃないですよ、小学生くらいの子供。連れて行くのは、やっぱり若いパパ、ママです。取材のとき、たまたま家族連れに話が聞けたんですが、露天風呂はついてるし、安いし、プロジェクターがついてるから、大きな画面でゲームができて子供が喜ぶって。家族だけで過ごしたいけど、お金がないときにいいらしいです。子供がぐずるタイプの子だったら、外で過ごすと疲れるじゃないですか。



 --小旅行代わりですね


 金 そういう風に使うようになったのは利用者側です。ホテル側で使ってくださいといったわけではありません。ホテルを使い慣れてる若い人が子供を持ったとき、連れて行くのに抵抗がないんです。



 --利用者の意識が変わったんですね


 金 ラブホテルの研究で気付いた大きなポイントは、女性の求めるものが変わったとき、ホテルが提供するものも変わるということです。なぜこんなにラブホテルのイメージが変わったかというと、女性の求めるものが変わったからなんです。



 --昔の女性は何を求めていたのですか


 金 女性の意見が前に出てこなかった。そのころの女性の求めるものは、ひたすら男性に合わせることだったんでしょうね。でもそれだけではだめになった。女性の希望でセクシュアルなものは排除されていって、癒やしとかリゾートとかOLが好きそうなものがラブホテルに取り入れられました。



 --逆に回転ベッドなどラブホテル独特の仕掛けは消えていった


 金 女性が喜ぶものなら残ります。女性が喜ぶもので、全国各地にあるのがコスプレです。女の子が好きなんですよね。いろんな服を着られて変身願望を満たしてくれる。セクシュアルと楽しさが結びついてるから。セクシュアルなものがなくなったのではなく、女性も楽しめるものが求められる。男性しか楽しめないセクシュアルなものは今はほとんどないですよ。


LINK:【新・関西笑談】ラブホ文化を究めて(7)


その通りだなぁ、と共感出来る事が多々有りますね。レディースプランをやってましたが、近所の奥様方が、各自お子様連れのグループで良く来られてた時が有りました。プールのある部屋ではないのに、子供達が浴室をプールのように使うものだから、排水が追いつかず・・・何故か度々クレームに(常識の範囲でお部屋を利用しないといけません。自分の家でそんな事しないですもんね。)。地元へのアピールの仕方によっては、ラブホだろうが別ターゲットもちゃんとついてくる、と良い例になったのですがね。


利用者の意識が変わってきているのは私も重々感じており、日々明るい印象へ方向転換してます。とっても良い傾向ですね(-^□^-) 女性の心を掴んでやる、っていう意識が各ホテルのアメニティや企画から見えてきてますよね。手作りスイーツ、ケーキのサービスや、化粧品のプレゼントなどは札幌でも当たり前になってきてしまいました。



ん~。繁忙期後の企画がまだ考え付きません。次はどうしてくれようかしら。