オールスターの新田小次郎を思い出しました。
杉井光さんの『世界でいちばん透きとおった物語』を読んでみました。
ネタバレなしで感想だけを綴ってみます。
このところ、一癖あるミステリー小説をいくつか読みましたが、この作品は「電子書籍化絶対不可能!?」と帯に書かれていました。
電子書籍にできないということは……と予想して読んでみたところ、その予想は部分的に当たりました。
ですが、実際は想像を超えていました。
よくこんなこと思いついたな!
よくこんなこと実践する気になったな!!
よく実現できたな!!!
そんな感想です。
電子書籍化不可能の意味に気づいたとき、ふとオールスターの新田小次郎を思い出しました。
新田小次郎とは、野球漫画の巨匠、水島新司先生の『光の小次郎』の主人公です。
超大物ルーキーの小次郎が、プロ入り1年目のオールスターで先発投手として登板したのですが、そこでとんでもない記録に挑んだのです。
それもまさに、
よくこんなこと思いついたな!
よくこんなこと実践する気になったな!!
よく実現できたな!!!
でした。
『世界で一番透きとおった物語』は野球とはまったく関係ないのですが、アイデア自体が独創的。
おそらく同じような作品はこの先も誕生しないでしょうね。
これを読んだ人と感想を話し合ったのですが、その人の方がもう一段階深く考察されていて、そういうことだったのかとさらに驚きました。
見事な作品です。