~第一部のあらすじ~
村に貢献せず、邪魔物扱いされていた青年バイはとうとう村を追い出され未知の島に流されてしまった。
そこで出会ったカボチャ達と最初は警戒しあったものの、島の住民として受け入れられたバイは村のことを忘れることにし、この島で生きていくことを決意したのであった…
<トンカラトンカラ……
バイ「ふぅ、今日はこんなもんかな」
バイ「早く隠れ家に帰らないと狼に襲われるからな」
バイ「ん…?あれは…」
バイ「…こんなところに卵が」
バイ「このままだと狼に食べられてしまうな、一応持って帰ろう」
ー隠れ家ー
にこ「ねぇーやっちゃったよ~」
にこ「水浴びしてたらサイに片腕まるごと持ってかれちゃったよー」
バイ「それは…大丈夫なの…?」
にこ「さくらちゃんに治癒魔法で治してもらえるからへっちゃらだよんっ♪」
バイ「え!そんなことができるの?」
さくら「まったく今月で何回目ですか…」
にこ「いやー僕は悪くないよぉ」
さくら「出歩くときはあれほど注意していますのに…」
さくら「じっとしててくださいね」
<シュゥゥゥゥ……
さくら「ちゃんと動きますか?」
にこ「うんっ!ちゃんと治ってるよぉー☆」
バイ「…凄いものを見てしまった」
さくら「あ、バイさんお帰りなさい」
バイ「ああ、ただいま。それより今のは…」
さくら「え…?あっ、そういえばまだお話ししていませんでしたね」
バイ「やっぱり何か秘密が?」
さくら「ええ、私達カボチャにはそれぞれ能力が備わっているんです」
バイ「え、能力!?」
さくら「私は自然治癒の能力を使うことができますわ」
にこ「僕っちは草木を生やしたり動物の感情を読み取ることができるよ♪」
バイ「せっかいとはばねろも?」
さくら「ええ、形はどうであれそれぞれ能力を使うことができますわ」
バイ(すごいんだなぁ…ゴクッ)
バイ「あ、そういえばにこ。この卵を拾ったんだけど…」
にこ「どうしたの?スクランブルエッグでも作るのかぃ?」
バイ「いやいや重量からしてヒナが入ってるはずなんだ」
さくら「あとどのくらいで孵化するのかを読み取ってほしいのですね?」
バイ「そうなんだ」
にこ「そっかぁ。でも産卵からずいぶんと時間が経ってるみたいだし、もう明日には生まれるんじゃないのかなぁ?」
バイ「そっか、ありがとう!どこに置いておけば一番いいかな?」
にこ「はばねろのベッドでいーんじゃないんしょーかぁ?(適当)」
バイ「分かった!ありがとうね」
さくら(…あら、はばねろは確か鳥が苦手じゃなかったかしら)
さくら「まぁ面白そうですし、ちょっと様子を見ましょう~ニコニコ」
~16話につづく~
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