保育所に通っていた頃、親同伴の遠足があった。
子供たちは子供たちだけ、親たちは親たちだけが乗る専用のバスで別々に現地に行く。
現地で親たちがバスから降りてきたとき、子供たちはみんな、わーっとお母さんに駆け寄って抱きついたりしていた。
お母さんたちもみんな笑ってそれを迎えてた。
幼い私もそうしたかった。
私がわーーーっと走って抱きつこうとしたら、母は嫌そうに眉間に皺を寄せて両手で追い払うように私を押し除けた。
他の母親がみんな笑顔なのに、うちの母だけ始終全く笑わず苦虫を噛み潰したような顔をしていたのをはっきり覚えてる。
母にとって遠足に同伴することも、我が子の成長を見ることも、面白くも楽しくも無かったのだろう。
面倒臭かったのだろう。
本当は同伴遠足なんて来たくなかったのだろう。
お母さんが来てくれてみんな嬉しそうにくっついて歩いたりしているなか、私は母に嫌がれないように距離をとって歩いた。
親同伴の遠足なのに淋しくて淋しくて仕方なかった。
※画像は我が家のオリエント工業ラブドールのサラたんです

