新居に引っ越す前日、レンタカー会社から引越し用に借りるトラックについて連絡があった。


レンタ男 「あの、XXレンタカーの者ですが、明日の車の件で確認させて頂きたい事がありまして・・・では、まずはお名前の確認を。」

じゃむ  「○○○ じゃむです。」

レンタ男 「ほぅ、珍しいお名前ですね。どちらの方ですか?」

じゃむ  「日本です。」

レンタ男 「うれしいなぁ。僕、東洋系の女性好みなんですよ。」

じゃむ  「・・・・・はぁ。」

レンタ男 「じゃ、生年月日の確認を。」

じゃむ  「19XX年11月X日です。」

レンタ男 「歳近いじゃないですか。奇遇だなぁ・・・・・えーと明日の車ですが、シトロエンのリレイという種類でよろしいですか?」

じゃむ  「お宅、フォードのトランジット数台所有してると思うんだけど、その中にRWDのPetrol車があればそれが希望です。リレイだと、全部ディーゼル車でしょ?」

レンタ男 「割と詳しいんですね。驚いたな。」

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レンタ男 「では、明日お待ちしております。お会いするの楽しみです。」

って感じの会話がなされた。

翌日、車をピックアップしに行くと、事務所には男性スタッフが一人だけいて他の客の接客中。

「この人が昨日の電話の人だな。」と思いながら空いていた椅子に腰掛けて、彼の接客の様子を眺めていたら、お客の詳細をパソコンに打ち込む彼の左手の薬指に、太い金色の結婚指輪がバッチリ見えた。

「既婚者なのに、軽い奴だな。w まあ、深い意味は無く、ただフレンドリーなタイプなんだろう。」と苦笑。

前の客を車へ案内するために、私を一人残して事務所から外に出て行った彼が、ニコニコ顔で戻って来たのがその数分後。

"Now, I'm all yours..." と言って、車の鍵を差し出した彼の手からは指輪が消えていた・・・・・。

さり気無く両手とも見たけど、指輪はどこにもしていない。

「き、気のせいだ。」と思うようにし、そのまま彼に案内されて車まで行くと、、、

「近い内に、一緒に食事でもしませんか? 君に興味があるんだけど。」 と、衝撃の一言。


「・・・・・か、考えておきます・・・では。」 と、そそくさと退散した。


返却の際、幸い彼はいなかったので、代わりにいたスタッフに聞いてみた。

じゃむ  「土曜日ここにいたスタッフの方、奥さんいらっしゃるのよね? 私口説かれちゃって、困ったわ。」

スタッフ 「・・・・・・・・・まあ。何て奴なんだろう!」

じゃむ  「でしょう?奥さんがかわいそう。」

スタッフ 「あの・・・彼の妻は私です・・・。」


私が絶句したのは、言うまでも無い。