TOP SECRET / 野呂一生 その② | jakeのブログ 

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いろんなキャラをこなしながら日々思ったこと・感じたことなんかを書いてみます。

昨日の続きで、野呂一生さんのサード・ソロアルバム『TOP SECRET』の話なぞ。

収録されているのは全10曲で、作曲はすべて野呂さんなのは言わずもがな。以下、独断と偏見による各曲の印象を徒然なるまま書いてみます。

 

①TOP SECRET

ロック・フィーリングとジャズ・フュージョン・フィーリングのバランスが絶妙な、5拍子のオープニング・チューン。

ギターの多重録音で構築されたサウンド、スライドを使って半音づつ下がるメロディーと大胆なアーム・プレイが格好いいイントロ、ソロ冒頭から登場するテクニカルな速弾き…と、本作のコンセプトや野呂さんのギタリストとしての魅力が凝縮された1曲だと思います。

ちなみにこの曲は、ISSEI NORO INSPIRITS名義でリリースされている2本のライブ作品(「REAL TIME(映像作品)」「SMASH GIG(CD作品)」)で、生演奏バージョンを観る・聴くことができます。

 

②FALL IN THE NIGHT

緊張感漂うサビのハーモニーがとても印象的な1曲。

これはアルバム全曲に共通して言えることですが、スライドやハンマリング、プリングといったギター特有の滑らかな音程変化が効果的に使用されてアレンジ面にも大きく影響しており、①②と連続して聞くと、ギターのオーバーダビングでサウンドを構築する意図が明確に見えてくるように思います。

 

 

③GET MOVE

スケールライクなフレーズが特徴的な1曲。普通にメイン・メロディーを弾くだけでも相当なテクニックと集中力が要求されるはずなのに、更に複雑なハーモニーを幾重にも重ねるとは…。そりゃレコーディング後に寝込みもするよね…って感じです。

この曲で神保さんの生ドラムが登場!中盤ではカルロス菅野さんのパーカッションとのリズム・バトル・パートも用意されているのですが、楽曲の雰囲気を保ちつつゲスト・ミュージシャンの聴かせどころを用意するアレンジって、ホント野呂さんは上手だと思います。

ちなみに、神保さんは③のほか、⑤⑦⑧の計4曲でドラムを演奏しています。

 

 

④CRYSTAL

16ビートのハネとフロント・ピック・アップを使ったジャジーなクリーン・サウンドが心地よい1曲。

グネイチャー・モデル YAMAHA:IN-1はセミホロウ・ボディー構造なので

セッティングによっては、こんなセミ・アコと勘違いしてしまいそうなサウンドも出せるんですよね…。

 

 

⑤EARLY BEGINNING

ロング・トーンを多用した伸びやかなAメロ、サビのメロディーを提示するリズミックなBメロからのポップでキャッチーなサビ…と、野呂さんの作曲家&アレンジャーとしての魅力がつまった1曲。

個人的にはメロディーもさることながら、ブラス・セクションのプレイをほうふつとさせるオブリガードのメロディーも大好きで、ポップなインストを作るときの好テキストのような曲だと思っています。

実際に作れるかは別ですが…。

 

 

⑥THE THING TO NEED

CD-エクストラに収録されていたセッティング図によると、リア・ハムバッカー+センターのシングル・コイルの組合せに、ドライブ(歪み)を抑え気味にしたアンプセッティングで弾いているようです。

さらに揺らし系エフェクトも強めにかかっているため、本作収録曲の中でも特異なサウンド・キャラクターを持つ1曲だと思います。

 

 

⑦THE MIDNIGHT ANGEL

アヤシゲな雰囲気を醸し出す音運びによる神秘的なメロディーと、オープニングやオブリガードフレーズとして登場するクリーン・サウンドを重ねて作られたハープのようなサウンドとフレーズが印象的な1曲。

野呂さんの演奏というと独特のリズムの解釈やテクニカルなプレイに耳が行きがちですが、この曲ではヴィブラートやチョーキングを多用した「泣きのギター」を存分に楽しむことができます。

 

 

⑧VIRTUAL LIFE

神保さんのドラム・ソロがさく裂するハードなイントロから迎えるメイン・メロディーはとてもキャッチー!誤解を恐れずに書けば、本作収録曲の中で一番“カシオペア”っぽい感じのアツい曲。

こちらも①と同様に、ISSEI NORO INSPIRITSのライブ映像作品「REAL TIME」 SMASH GIG」でライブ・バージョンを楽しむことができるのですが、個人的には①よりもこちらの曲の方が、バンド演奏との親和性が高いように思います。

 

⑨SANCTUARY

「聖域」というタイトルにふさわしい、厳かで神秘的な雰囲気をまとった気持ちがとても落ちつく1曲。民族楽器をほうふつとさせるフレットレス・ギターのサウンドが、その世界観をより際立たせています。

オーバー・ダビングによるストリングス・セクションのような幻想的なバックのアレンジも、メチャクチャ格好いいです。

 

 

⑩EXCEPTION

変拍子で始まったアルバムだから…というわけではないのでしょうがアルバムラストを飾るこちらの曲は、7拍子。

この曲では野呂さんのワウ・プレイが登場!中盤に出てくるソロの入りなんてワウのお手本みたいな感じのフレーズですね。

アクティブ」の頃はヤマハのワウ・ペダルを使用していたと記憶しているのですが、本作で使用しているワウ・ペダルはモデファイされたダンロップのクライ・ベイビー。一時期、野呂さんの足元に必ずセッティングされていたのですが、最近はとんと見かけなくなりました。

 

 

 

はじめてこのアルバムを聴いたときに「いつか野呂さんのように多重録音で作品を作ってみたい!」と思ったものですが、残念ながら今だにメロディー・1トラック弾くだけでも四苦八苦…身のため(苦笑)。相変わらず「いつか…」と思いながら聴く日々でございます。

 

 

 

 

 

 

【“α-Project”ライブ出演情報!】

 

岐阜市で開催される音楽イベントに今年も出演します!

 

        出演日時:11月4日(月・振替休日)  

                14時15分~15時00分 

 

        出演会場:M's Cafe (岐阜市柳ヶ瀬通3-9)