*サン=テグジュペリ年表 ⑫* | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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≪サン=テグジュペリ年表⑫≫

1942年
2月20日、「戦う操縦士(Pilote de Guerre)」(アメリカ版の題名は「アラスへの飛行(Flight To Arras)」)が出版され、アメリカでは6か月間ベスト・セラーになります。

サン=テグジュペリ

5月、カナダに旅行し、いくつか講演をこなします。

11月、「ニューヨーク・タイムズ・マガジン」誌と「カナダ・ド・モントレアル」誌に「全世界のフランス人に宛てた公開状(An open Letter To Frenchmen Everywhere)」を発表。

サン=テグジュペリ

1943年
2月、「人質への手紙(Lettre à un Otage)」(レオン・ヴェルト( Léon Werth)に宛てた手紙がもとになっている)を発表。私事ですが、大学1年次後半のフランス語のテキストがこの作品でした(笑)。

サン=テグジュペリ

3月15日、アントワーヌは北アフリカ行きの船の乗船書類を受け取り、実戦に参加するため北アフリカに向かいます。
北アフリカで最初の軍務を果たし、二回目の軍務のとき、彼は小さな事故を起こしますが、それを口実にアメリカ当局は35歳が年齢制限であるとして彼を予備役にまわします。

4月6日、「星の王子さま(Le Petit Prince)」の出版。
「戦う操縦士」はフランスでは、ドイツ軍により出版禁止になります。

サン=テグジュペリ

1944年
なんとしても軍務に復帰したいという執拗な願いが通じ、彼はコルシカに移動していた2/33部隊に編入されます。ただし、出撃は5回までという条件付きです。

6月14日、彼は最初の出撃を行い、5回までという制限にもかかわらず次から次へと出撃を繰り返します。
彼の上官たちは、プロヴァンス上陸作戦があることを彼に打ち明けることで、なんとか彼の身を守ろうと試みます。

しかし、アントワーヌは、周囲に知られる前に9回目の出撃に向かいます。
7月31日、グルノーブル、アヌシー上空の偵察飛行を決行したのです。
ガソリンは6時間分、8時45分に離陸しますが、14時45分になっても戻って来ません…
彼の飛行機は撃墜されたものと思われていましたが、2000年5月24日まで、その残骸は確認されませんでした。


最後の搭乗機となったロッキードF-5B
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≪サン=テグジュペリの言葉≫

« Les hommes n'ont plus le temps de rien connaître. Ils achètent des choses toutes faites chez les marchands. Mais comme il n'existe point de marchands d'amis, les hommes n'ont plus d'amis. »
(Extrait du petit prince)


≪人間どもにはもう何も知る時間がないのさ。奴らは商店で出来合いのものを買っている。でも、友だちを売っている商人なんかいやしないから、人間にはもう友だちはいないのさ。≫
(星の王子さまより)


« Tu es responsable de ce que tu as apprivoisé. »
(Extrait du petit prince)


≪君は「心を開いた」ものには責任をもつことになるんだ。≫
(星の王子さまより)


« Celui-là qui se plaint que le monde lui a manqué, c'est qu'il a manqué au monde. »
(Extrait de Citadelle)


≪周りの配慮が欠けていたと嘆く人がいる。しかしそれは、彼の周りへの配慮が欠けていたせいなんだ。≫
(城塞より)


« La terre nous en apprend plus long sur nous que tous les livres. Parce qu'elle nous résiste. L'homme se découvre quand il se mesure avec l'obstacle. »
(Extrait de Terre des hommes)


≪大地は我々人間について、万巻の書物よりも詳しく教えてくれる。何故なら、大地は我々に逆らうものだからだ。人間は障害物によって自らの尺度を測るとき、自分を発見するものなのだ。≫
(人間の土地より)


« Une fois pris dans l'événement, les hommes ne s'en effraient plus. Seul l'inconnu épouvante les hommes. »
(Extrait de Terre des hommes)


≪一たび事件に巻き込まれれば、人はもうそれを恐れることはない。未知のものだけが人を恐れさせるのだ。≫
(人間の土地より)


« Ce que d'autres ont réussi, on peut toujours le réussir. »
(Extrait de Terre des hommes)


≪他人が成功したものならば、だれでも常に成功することが出来る。≫
(人間の土地より)


« On croit que l'homme est libre... On ne voit pas la corde qui le rattache au puits, qui le rattache, comme un cordon ombilical, au ventre de la terre. »
(Extrait de Terre des hommes)


≪人間は自由だと人は信じている… つまり、人間を井戸(底のしれないもの)に繋いでいる綱が見えないのだ、臍の緒(へそのお)のように人間を大地の腹に繋いでいる綱が。≫
(人間の土地より)


« Etre homme, c'est précisément être responsable. C'est sentir, en posant sa pierre, que l'on contribue à bâtir le monde. »
(Extrait de Terre des hommes)


≪人間であるということは、まさしく責任を持つということだ。つまり、自分の石を積むとき世の中の構築に貢献していると感じることなのだ。≫
(人間の土地より)


« Pourquoi nous haïr ? Nous sommes solidaires, emportés par la même planète, équipage d’un même navire. »
(Extrait de Terre des hommes)


≪何故憎みあわねばならないのか? 我々は強い絆で結ばれているんだ。同じ惑星に運ばれ、つまり同じ船に乗り合わせた乗組員なのだ。≫
(人間の土地より)


« Que m'importe que Dieu n'existe pas ! Dieu donne à l'homme de la divinité. »
(Extrait de Carnets)


≪神様がいなくても構うものか! 神様は人間に神の属性を一部お与えになっているのだから。≫
(手帳より)


« C'est l'esprit qui mène le monde et non l'intelligence. »
(Extrait des Carnets)


≪世の中を導くのは才知であって、知性ではない。≫
(手帳より)


« Vivre, c'est naître lentement. Il serait un peu trop aisé d'emprunter des âmes toutes faites ! »
(Extrait de Pilote de guerre)


≪生きるとは、ゆっくり時間をかけて生まれてくることだ。出来合いの「魂」を借りて身にまとったりすれば、少々安易に過ぎるだろう。≫
(戦う操縦士より


« Je remontais dans ma mémoire jusqu’à l’enfance, pour retrouver le sentiment d’une protection souveraine. Il n’est point de protection pour les hommes. Une fois homme on vous laisse aller. »
(Extrait de Pilote de guerre)


≪記憶をたどり子供の頃を思い起こしてみると、自分がこの上なく守られていたことに気付いた。しかし、大人を守ってくれるものなど何もない。一たび大人になれば、放っておかれるのだ。≫
(戦う操縦士より)


« Chacun est responsable de tous. Chacun est seul responsable. Chacun est seul responsable de tous. »
(Extrait de Pilote de guerre)


≪一人一人が皆に対して責任を負う。責任を負うのは一人一人なんだ。一人一人が皆に対して責任を負うしかないのだ。≫
(戦う操縦士より)


« Les vrais miracles font peu de bruit. »

≪本当の奇跡は目立たぬものだ。≫

« Quand on s'abandonne, on ne souffre pas. Quand on s'abandonne même à la tristesse, on ne souffre plus. »

≪身を任せれば、苦しみはない。身を任せる対象が悲しみであっても、苦しみはないのだ。≫

« On est de son enfance comme on est d'un pays. »

≪人の根っ子は子供時代にある。それは祖国のようなものだ。≫

« Un sourire est souvent l’essentiel. On est payé par un sourire. On est récompensé par un sourire. »

≪微笑みはしばしば重要な役目を果たす。微笑みは代価にもなり、報奨にもなるからだ。≫

« Et si l’on peut te prendre ce que tu possèdes, qui peut te prendre ce que tu donnes ? »

≪所有しているものを取り上げられることはあっても、与えるものを取り上げられることはないのだよ。≫

« Pour ce qui est de l'avenir, il ne s'agit pas de le prévoir, mais de le rendre possible. »

≪将来のことについては、それを予見することではなくて、可能にすることが肝心なんだ。≫

« L'amour, on ne le discute pas, il est. »

≪愛は論ずるものではない。存在するものなんだ。≫

« Faites que le rêve dévore votre vie afin que la vie ne dévore pas votre rêve. »

≪夢が人生に食い尽くされぬようにするには、夢が人生を食い尽くすようにするんだ。≫

(ミスター・ビーン訳)

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