*春の宵に② -魅惑の時(L'Heure Exquise)- | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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前回に引き続き、これも艶めかしい春の宵にふさわしい歌を一つ。 

同じくレイナルド・アーン( Reynaldo Hahn)作曲の

「魅惑の時(L'Heure Exquise)」

ポール・ヴェルレーヌ(Paul Verlaine)の詩集「優しい歌(La bonne chanson)」の中の

一篇です。

ガブリエル・フォーレ(Gabriel Urbain Fauré)もこの詩集から9編を選び、歌曲集

「優しい歌(La bonne chanson)」を作曲しています。

今日は、アーンの曲の後にフォーレの曲もアップしてみました。
     





L'Heure Exquise
La lune blanche
luit dans les bois.
De chaque brahche part une voix
sous la ramée.
O bien aimée....


白い月影が
森を照らし
茂みの下の
枝々から声がもれる
おお、愛する人…


L'étang reflète,
profond miroir,
la silhouette du saule noir
où le vent pleure.
Rêvons,c'est l'heure.


深い鏡のように
池が映すのは
黒い柳の影
そこで風がすすり泣く
夢見よう、今がその時


Un vaste et tendre apaisement
semble descendre
du firmament
que l'astre irise.
C'est l'heure exquise!


広やかで優しい慰めが
大空から降りてくるようだ
月が虹色に染める大空
今こそ、まさに魅惑の時


(私訳)

アーン(スーザン・グラハム)


フォーレ(イアン・ボストリッジ)