*フランク・シナトラ(12)ーオンリー・ザ・ロンリーー* | ミスター・ビーンのお気楽ブログ

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【1950~1960年④】
1958年のアルバム「フランク・シナトラ・シングズ・フォー・オンリー・ザ・ロンリー(Frank Sinatra Sings for Only the Lonely)」は、内省的でブルース風のバラッド曲集であり、商業的には大成功を収めました。ビルボード誌のアルバム・チャートには120週登場し、ピーク時には1位になっています。このLPに収録された「エンジェル・アイズ(Angel Eyes)」や「ワン・フォー・マイ・ベイビー(One for My Baby)」は、以後、シナトラのコンサートでは必ず歌われる定番曲となります。

50年代後半、シナトラは頻繁にロックン・ロールを批判していましたが、その批判は主に、彼が違和感を覚えたロックのリズムとスタイルへの反感が原因であったようです。
1958年、シナトラはロックを次のように酷評していました。「ロックというのは、その大部分が知恵おくれの間抜けどもが歌い、演奏し、書いたものだ。そして、まんまと世界中のもみあげを伸ばした不良どもの軍歌になってるのさ」

1959年のヒット曲「ハイ・ホープス(High Hopes)」は、ホット100チャートに17週連続で登場し、彼のヒット曲の中では最長記録となっています。また、およそ30年間続いたCBSテレビの子供向け長寿番組「キャプテン・カンガルー(Captain Kangaroo)」の中で長年にわたり再登場しています。



さて、今日の曲は1958年のアルバム「フランク・シナトラ・シングズ・フォー・オンリー・ザ・ロンリー(Frank Sinatra Sings for Only the Lonely)」の中の標題曲

「オンリー・ザ・ロンリー( Only the Lonely)」

を聴いてみましょう。

作詞はサミー・カーン(Sammy Cahn)、作曲はジミー・ヴァン・ヒューゼン (Jimmy Van Heusen)です。





Only the Lonely
Each place I go only the lonely go
Some little small cafè
The songs I know only the lonely know
Each melody recalls a love that used to be
The dreams I dream only the lonely dream
Of lips as warm as May
That hopeless scheme only the lonely scheme
That soon somewhere you'll find the one that used to care
And you recall each fun time
Those picnics at the beach when love was new
It well could be the one time
A hopeless little dream like that comes true
If you find love hang on to each caress
And never let love go
For when it's gone you'll know the loneliness
The heartbreak only the lonely know


僕が行く場所は、寂しい男だけが行く場所さ
そこはこじんまりとしたカフェ
僕が知ってる歌は、寂しい男だけが知ってる歌だ
どのメロディーも昔の恋を思い起こさせる
僕が見る夢は、寂しい男だけが見る夢
五月のように温かい唇とかね
あの叶いもしない企ては、寂しい男だけが思うのさ
じき、どこかで昔愛してくれた人が見つかるという思い
すると楽しい頃が一つ一つ蘇るんだ
愛し始めたころの浜辺のピクニックのこととかね
それが一回限りってこともある
でも、もし一つ一つの愛撫にしっかり愛が込められていれば
叶いもしないちっぽけな夢も本当になるんだ
だから決して愛を手放してはいけない
何故って、愛が消えたとき、その寂しさが分かるから
寂しい男だけが知っているあの心の痛みが分かるから


(私訳)