山形・新潟辺りで大きな地震があったご様子。
被害に遭われた皆様はさぞ不安なこととお察しいたします。
どうぞお気を落とさず、でも警戒して、って頭では判っていても、気持ちはなかなかついて来ないですよねぇ……
とにかく御身お大事に。
過去に大きな災害に遭われた方々も不安や心痛を思い起こされていることとお察しいたしております。
今後の平穏と復興をお祈り申し上げます。
こんなときはなにか読むものを、ということで全く関係ない更新をば。
書いてなかったけど実は去年観てました
『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』。
以下、ネタバレほぼなし感想。
すごくよかったです。
あまりにもちゃんと夏目だったので
「あまりにもいつもの夏目友人帳だったので『これ映画でやる意味あったの? テレビで良かったんじゃ?』って思ったww」
というご意見も耳にしましたが(笑)
それもまた褒め言葉だと思います。テレビのクオリティが高くて、それを損なってないってことですから。
ただ私としては、映画でやった意味は充分にあったと感じました。
というのも、ものすごく風景とか植物がきれいに丁寧に描かれていましたので。
テレビ版ももちろんきれいなんですけど、たっぷり時間と手間をかけてちゃんと調べて、『夏目友人帳』の世界にどっぷり浸ってもらおうという配慮とか気合がビシビシ伝わってきました。
でね。
この劇場版、序盤に百日紅(さるすべり)の花が満開に咲いているんです。
そしてクライマックスで、合歓(ねむ)の花が開く光景が描かれるんです。
あれ? って思いました。
思いませんか?
すくなくとも私は思いました。
というのも、私の住む地域では
合歓の花はちょうど今頃、6月中旬くらいから咲くんです。
そしてそのあと、百日紅が、7月くらいから咲き始め、かなり長いこと10月過ぎくらいまで咲きます。
逆じゃね?
と思っているうちにストーリーはどんどん進み、なんとエンドマークに描かれた夏目くんとニャンコ先生のマークにまで、合歓の花があしらわれていたのでした!
百日紅はどこへ行った?
考察してみました。
百日紅は単に、「夏」のアイコンかなと思います。
でも合歓はちがいます。
クライマックスはゲストキャラの正体がバレて、彼のついていた嘘が効力をなくして関係者が彼のことを忘れていくという展開をします。
このころから合歓の花が咲き始めるのは、その花の名前からして
「眠りから目覚める
=嘘でできたやさしい夢から目覚め、現実に戻る」
ことを意味するわけです。
……という解釈。
合歓の花のやわらかな薄紅色も、哀しい現実に寄り添うように、やさしく作品世界をつつんでいるような気がします。
ただ……
個人的にはこの考察、あんまり納得してません。
わたし松谷みよ子先生の
「ねむの花が、うっとりと夢みるように咲いていました。」
という文章で育ってるので!!www
あの花自体がまどろんで薄紅色の夢を見ているような気がしてならず、目覚めのイメージがないんですwww
ただまあ、開花期が逆な花を、それとわかる精緻な絵で描かれている以上、意味はあるのでしょうし、花に対して抱くイメージは人それぞれ。
託すものは人それぞれなのでそういうこともあるんじゃないかな~と。
なにより、そういう意図があるんじゃないかな~って思って観ると楽しいですし!
(ついでに全然関係ない花のことですけど、昔から私、彼岸花に禍々しいイメージ全然なくて。あの繊細な花びらや花芯には、いつも華奢で軽やかな踊り子を連想します。閑話休題)
というわけで。
これからの季節、『劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~』をご覧になった方も、そうでない方も。
花々を愛でて、花々に癒されて。
ときに花になにかを託したり、託されたように感じてみたり。
そうして、巡る季節を楽しまれれば幸いです。
この感想書こうと思ったの、合歓の花が咲き始めたからだったりしますし(遅っ!)