去年の母の日のことである。
私の心の支えであった愛猫が、末期癌でいつ逝ってもおかしくない状態であった。
毎年のように私は家で一人で過ごし、夫は娘を連れて自分の母親とお祝いをするために外出していた。
夫は外が真っ暗な頃にご機嫌で車で帰宅し、私は一台しかないその車を使い、急いで近所にあるお寿司屋さんへ自分への母の日のささやかな夕食を買いに走った。

夫がベッドに行く時間が家全体の消灯時間と勝手に決められている為、私は数少ないお寿司をバスルームの洗面台前の椅子に座って食べていた。 するとまだ10歳だった末期癌に侵された愛猫がヨタヨタと歩き、私の椅子の下で丸くなって座りだした。 

私が勝手にそう思っていたに違いないが、まるで「大丈夫だよ。一人じゃないよ。僕が一緒にいるからね。」と言われたようだった。


ポカポカ陽気の翌日、私の腕に抱かれ、大好きな日光浴をしながら私の愛猫は旅立っていった。