現代化学という雑誌から
慶應大学・京都工芸繊維大学・帝人・ADEKAの共同チームはペットボトルに代表されるPET(正式名称はポリエチレンテレフタレート)樹脂を分解して栄養源にすることができる細菌を発見したと発表した。
(http://science.sciencemag.org/content/351/6278/1196)
この細菌の名前ですが
サカイエンシス
というらしい。名前の通り、大阪府堺市の土から偶然見つかったもの。
しかし、PETというのは安定性が高く、分解するのは大変難しいもので知られている。だからこそ、容器によく使われるんだけどね。
近年ようやく、PETのリサイクルが始まったけど、その条件は過酷そのもの
150℃くらいの高温で、たくさん圧力かけて、大量の水で分解する
もちろん、ものすごくエネルギーが必要になる。
コスト的にリサイクルのほうが良いのか、こう見ると微妙なところですな。
今回発見されたサカイエンシスによる分解は30度という室温程度の条件で、自身が持つ特徴的な酵素(PETを分解することから、PETaseと名付けられた)を使い、6週間程度で分解しつくすとのこと。
もちろん、実用化には課題が多い。
特に、6週間もかけている時間の長さはいただけない。
それでも、低エネルギーで人工物であるPETを分解できるのは魅力的だ。
廃棄物も二酸化炭素と水だけで実にエコだ。
今後の展開に期待したいところ。
しかし、人間が作り出して70年くらいしかたっていないPET樹脂を分解する細菌がもう出てくるとは。
自然界の逞しさを改めて感じたよ。
産学協同の大発見であることも加え、いろいろ考えさせられる報告でした。
