

色々あったけど、単車のバイトしてたときに中華街近くの取引先で受付をしていた可愛い子をナンパして失敗したその子が偶然仕事帰りにビルから出てきたときにオレは突然降りだした雨に玄関で後ろから彼女が寄ってきて、少し焦るオレに傘を差し出し、
「ホレ入れ」と傘を揺らして余裕の相合い傘においでなポーズ、
振った男にも優しくできるその度量に「女は愛嬌!」とか友達らと言い合っていた自己の小ささに再度彼女に惚れ直している自分がいた。
それからもよく横浜に訪れるたび、用がなくても顔見せると彼女のほうも話をしてくれるようになった。
元々バイク乗りの仕事は排気ガスの中を1日中走り回るので、真っ黒になる上、排ガス臭いので色々な企業の顔と言われる美形揃いの受付嬢とは、毎日何人も出逢うが、付き合える数はほぼ聞かない、が、
ある時彼女が少しテンション低い日があり、聞くと風邪気味だと言う、
そこで面倒くさがらずオレはすぐに彼女のために薬屋へスッ飛び、風邪薬と飲み物を調達して戻ると、彼女は
「何でそんなに優しいの?」
と不思議そうな顔で見送られた。
以後電話番号を教えてもらい、夜の長話などしてるときに
「今度お弁当作ってよ」とオレが軽い乗りで頼むと、それだけはダメ!
「私がお弁当を作る相手は大事な人と決めてるから」とけんもほろろに拒絶されヘコんでいたら、
翌日、野毛の図書館で待機していたら彼女から突然電話が入り、唐突に
「お弁当作ってあげる」と一言だけ言われ、ナニゴト!?と焦るオレに
「ウフフ♥️」と思わせ振りな薄笑いで通話を切られた。
電話のあとしばらく茫然としてから、
こみ上げてきた幸福感は、
今でも忘れない