友達と別れてからしばらくひとりで歩く
遠い遠い帰り道
細い坂道を 野の草花など とったり
観察しながらゆっくり歩く
時々横断する大きな牛の列
こわくて立ち往生する
大きな水たまりで きれいな石をひろう
曲がり角まできたら 私の家がみえてくる
ちょんちょんで おいしい水を
口をつけて飲んでみる
牛も一列になって この水を飲みにくる
そしてちゃんと自分の居場所に一頭ずつ戻る
ふしぎ ふしぎ
カバンもそのままに 畑に向かう
大きなスイカ メロン
まっかなイチゴ
たわわに実ったひょうたんなし
とって帰って それが おやつ
トンボが トマトやきゅうりのささえの棒に
数えきれないほど 止まっている
きれいに見事に整列している
清流の石をよければ ザリガニがいる
オニヤンマとシオカラトンボは
池の上をグルグル回る
家のまわりには 楽しい事が いっぱい
ぐみの木 木いちごの木
おんこの木の実は苦かった
腰を曲げたばあちゃんがいる野菜畑
いつも花いっぱいの花壇
春には石段におおいかぶさる 芝桜
秋には紅葉する山一面
冬はとてつもない雪の量
車もあがってこれない生活
通学にそりが使える
牛乳を運ぶ馬そりにのせてもらって
坂をおりることもある
馬が動かず じいちゃんが
ハイドー ハイドー と叫ぶ
間に合わないから歩いて行けと
言われ がっかりする
冬の夜 満天の星を見ながら
母と歩く坂道
あの星の数 何億個
いつか娘に見せてあげたい
本当の星空を
