委員長のオススメゲーム-未設定
零の館へようこそ、管理人のゼロ・ファルスです




雪、、、ゆき、、、



雪が降るだけで、、、降り積もるだけで、、、、



いつもの風景がまるで別のように見えてくる




そう




それはあたかも、、、、異世界のように









委員長のオススメゲーム
会社員A,Sさんからの投稿





「うーーーーー」



唸り声はわたし



世間は春の便りが届くこの時期に目の前が猛吹雪である








北国に住む私は父が経営する会社で事務員をしているのだが




社長、、、お父ちゃんに「ちょっとお使いいってこいや」


嫌々渋々車をだすと妹その2が「ついでだからのせていけや」





さらに嫌々渋々車を出す、お父ちゃんの用事は手早く済んだのだが、、、


妹その2の用事がやたらと時間がかかり






帰るころには猛吹雪になっていた









「おい、これはどういうことだ」


「猛吹雪だな」



「そんなことは見ればわかる、なぜこんなことになったかだ」


「ふぅ、なんだ私のせいだとでも言いたいのか」



「そうだな愚図な妹のせいでこのざまだ、いつもいつもそうだ」


「不出来な姉に合わせているだけだ、それでここはどこだ」



「しらん!!」






猛吹雪の中車を走らせていたら道に迷ったようだ、なぜかカーナビも故障したようで



この吹雪の中車を止めて道を聞くわけにもいかずさまよい続けていたら






「おい!!姉!!ここどこだよ!!民家すら無くなっちまったじゃねぇか!!」


「知るわけないだろ妹!!こっちも必死なんだよ!!」





もう、車の中では口喧嘩するしかなく、わぁわぁ言いながら走らせていた




「ここでエンストでもしたら死んじゃうかもな!!」



「バカ姉!!そんなこと言ったらフラグが!!」




「あ」









プッスン



「わりい」


「おーーーーーーい、何してくれんだ!!」


「まぁまぁこんな時こそJAFでも呼んで、、、、、、、、、、、あれ?」




「まさかのお約束か!?」




「うん、圏外(/・ω・)/」





「( ゚Д゚)あほーーーーーーー!!」







さてと外は猛吹雪、中は妹の罵詈雑言、車はエンスト、携帯は圏外、お腹もすいたし、寒い、、、、詰んだか?





「ん?おい姉!!」


「どうした」


「ほらあれ、家の灯りじゃないか」


「あ、ほんとだ」






吹雪で気が付かなかったが左手10メートルぐらいの所に家、灯りがついている



「助かったー」


「電話を借りよう」



ザッザクザッザク




ザッザクザッザク








吹雪の中車から降りて歩くと確かに家があり明かりがついていた


ドアを叩くと中からお婆さんがひとり出て来て家に上げてくれた




少し焦げ臭い、、、、





「すみません、車がエンストしてしまってJAFを呼びたいので電話を貸していただけませんか?」


快く快諾してくれて、炬燵を進められ温まりながら電話を手に取ると


「ツーーーーーーーーーーー」



「あれ?電話が通じていない」


「ええっ」


妹も確認したが通じていないようだ、、、それにしても焦げ臭い匂いが気になる






お婆さんがコーヒーを用意してくれた




「わーー」



喜んで手に取ろうとすると突然







観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊、、、、






はっ




気が付くとそこは車の中



二人ともキョトンとしている



エンジンは動いている、暖房もついている







「あ、、、、れ、、、、、???」






観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 照見五蘊、、、






まだお経が続いている





「あ、お父ちゃんからだ」



「うおおい、お父ちゃんからの着メロを般若心経にしとるんかい!!」


「いつもろくなことないもん」


「それはそうだが、、、、恐ろしい妹だ、、、」









うんうんうん「姉、お父ちゃんから」






携帯を渡されると確かにお父ちゃんから


「あんまり遅いから心配したんだよ、それになんかちょっと」





あー、そうか、、、






目線をさっきの家に向けるとそこは、、、


黒く焼けて朽ちた廃墟だった






気が付いた妹も顔をひきつらせていた







「お父ちゃん、ありがとう」


「なんだよいきなり、照れくさいな親が子を心配するのは当たり前だ」





「そうだね、でもありがとう」





いつのまにかカーナビも治っていた


「もう大丈夫、今から帰るよ」


「そうか気を付けて帰って来いよ」




電話を妹に返すと少し、、、急に怖くなってきた







あのお婆さんが用意してくれたコーヒーのようなもの




もしあれを飲んでいたら、、、、、




あそこで着メロがならなかったら、、、、




そう思うとここに来たこともすべて、、、




慌てて逃げるようにその場をあとにするがなぜそうなったのか今もわからない








おわり








いかがでしたか




まるで雪に誘われるかのようにたどり着いた先が、果たして人の世の物だったのか異世界への入り口だったのか、、、




怪異の世界はいつもあなたのすぐそばにあるのかもしれませんね





もしも彼女たちと同じ境遇に出会ってしまったらあなたならどうしますか?








どうやら時間のようですね




今宵はここまでにしましょう






それではあなたに素晴らしい夜が訪れますように









この物語はフィクションです個人団体など実在するものとは一切関係ありません









エースさとうさんネタ提供ありがとうございました