柔らかな秋の日差しを受けながら





枯れて行く鈴蘭の葉の色に我が身を重ねる






庭木の遥か上では椋鳥が忙しく会話している







ここはまるで人間の社会のようで滑稽






しかし愛すべき小宇宙(コスモス)






中年期の我が宇宙も秋の気配







やがては真っ白な雪に閉ざされ静寂が広がる








しかし悲観的になる必要は全くないのだよ






そこには人生という橙色の実をつけている







今生が「突然」の様相で始まったように







「次の春」もまた必ず訪れる







それは私たちの周囲の宇宙(しぜん)を観て







そこに生かされている生命として解ること







どんな命も巡り、季節を生きる存在







なんて素晴らしいことなんだろう







この魂の歓喜の時に感謝します。










九頭龍