なにもみえない

 
 



まっくらやみのなか







あしもとのいしだたみをみながら
 







ざーっというあまおとのなかを








てをひかれてゆっくりあるいてきた









それがいまのせかい









そこからは






たくさんのあいにはぐくまれながら









こどものじだいをすごし








やがて








おとなのせかいといわれる








せつないせかいをあるいてみた








だけれど







ぼくはあいかわらず









じゅんすいにわがままで








かわらないでいる










くるしいけれど








かわらなくってよかったよ









なぜって?








いちばんむずかしくてかわらない









たくさんのやさしさがわかるから











みんなやがてはしんでゆく









でもね








うまれるまえのせかいがほんとなの









かぎりあるせかいこそがまぼろしで








とてもはかないせかい









だからこそ








それぞのおもいがいろこくきわだつ









あいもにくしみでさえも










だからこそ







かぎりあるきみにであえたことが








いとおしくってたまらない









このよで




にくまれうとまれるそんざいさえも









あいでできているんだよ










だからないていいかい?









きみがいとおしくってたまらないのだから












わたしは






やがてきえさるそんざい










だからこそ








きみをあいして








えいえんのじくうをさまよえる














くずりゅう愛