他人だとおもっていた存在





自分だと信じていた自分自身






自分でない他者としての存在が



無意識の自分が作り出した存在で
幾つもある他者としての自分自身






今を思考し

自分の存在を確信しているはずの此の意識さえ


実は存在しない幻影








観察者はたくさんの私をつくり





自分自身の心を観察している







この真実を

分散した私たちが確信して


自身の思考を観察しはじめたとき







人類の意識は次の段階へといざなわれる







静かに周囲を見つめ





外に広がる自分自身を観察し



わが心の内に広がる他者の意識を観る











くずりゅう