週刊安全保障終了に際して | 因幡のブログ

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 2015年から2年以上の長きに渡り、世界の安全保障の「今」を伝えてきた週刊安全保障が、来週8月25日の放送をもって最終回を迎えることが今日明かされました。率直な感想を申し上げますと、とても言葉では言い表せないながらも、胸いっぱいにポッカリと穴が空いてしまった、そんな気持ちです。

 思い返してみれば、私が週刊安全保障と出会ったのは2015年の7月くらいだったと思います。当時私はtwitterでたまたま週刊安全保障のハッシュタグを目にして、それをインターネットで検索してみたのが最初でした。そこにはフジテレビのニュースや書籍でおなじみ能勢解説員と岡部先生、そしてまだまだアシスタントに道を歩み始めたばかりの小山さんが映っていて、その番組としての初々しい光景は今でも脳裏に焼き付いています。
 
 当時はまだ週刊安全保障も今ほど一般にメジャーではない印象で、#週刊安全保障を#週間安全保障 と間違える光景も多々見られました。おそらくこの番組が一般に認知されるようになったのは、北朝鮮や中国やロシアといった世界情勢の緊迫度が上がっていったことによる、安全保障に対する一般の方々の注目度が高まっていったことが一因としてあるのだろうと思いますが、それに加えてこの番組の良い意味での特殊性が、知名度アップにつながったのだと私は思っています。

 その特殊性というのは、番組と視聴者の「本当の意味での双方向性」です。たしかにtwitterなどのSNSと連携した番組は世の中にたくさんあります。ですが、それらは番組側がtwitterなどの意見を画面下にただ流すだけか、あるいは一方的に読み上げるだけでした。しかし週刊安全保障は、ツイートを読み上げるだけでなく、それを番組の中にしっかり取り込み、内容を補完し、番組として仕上げていきました。これこそがまさに双方向性であり、番組と視聴者の一体化でした。

 私はこれが、この週刊安全保障の本質なのだと心から感じています。世界情勢の「今」を伝えつつ、そこに視聴者からの多角的視点を加えて分析し、固定的な視点ではなく客観的視点で伝える、まさに理想的な番組でした。そしてこれは、視聴者側にも、「なるほどこんな見方があるのか」という柔らかい考え方を可能にしたり、twitterでの視聴者間のやりとりを活発化させたと思っています。

 この番組は、能勢伸之解説員・岡部いさく先生・小山ひかるさん・千代島瑞樹さん・視聴者の皆様・そして番組を構成して放送を続けてきた歴代スタッフの皆様の「合作」なのだと、心からそう感じております。2年以上の長きに渡り放送に携わられてきた皆様、本当にお疲れ様でした。そして、本当にありがとうございました。