「20年前の私へ」
今、辛いよね。
人知れず涙を流し、声を殺して流す涙を
知ってるよ。
亡くした友を、消えた命を
2度と帰らない幸せの日々を
全てを悔やんで憎んで
何処にもぶつけられない、でも知られたくない
後悔の闇へと堕ちていく
貴女を知ってるよ。
過去には戻れない、帰れないけど
20年前の私へ、言えることはある。
人生、諦めてはいけない。
憎んでもいけない。
貴女の心臓は動いてるのだから。
でもね、
だからこそ、今は沢山泣いていいの。
泣く事を止めてはならないよ。
だって、それが糧になるのだから。
泣くことを我慢しなくていい。
人の言葉も心に入らず
何をどう生きていけばいいのか
分からなくなってる
そんな貴女を知ってるよ。
立ち止まって1歩も動けない
震えてしまってる貴女を知ってるよ。
でも今は言えることがある。
20年後の私は生きている。
そして、貴女だけじゃないの。
沢山の人々が苦しみ、嘆きもがいて
それでも先へ進み生きているのだから。
20年前の私へ…
20年後の私はあの頃よりも
少しは大人になって、人の優しさにふれて
嬉し涙を流しているのよ。
「ありがとう」が言える私になっているのだから。