苦痛との闘い。
父は、即入院、個室へと運ばれました。
私は顔も見たくないし、同じ空間にも居たくない。
なのに、個室。
私の精神は拒絶。
だけど自分の身体は看病のため、父のために動いてる。
心と身体のバランスが保てなくなるのは、分かってた。
早く、早く…。
終れ、終れ。
終了、終了。
ただの苦痛でしかない。
嫌なものは嫌なんだ。
散々、家庭を省みず、蔑ろにしてきた父親。
やはり…。
愛人も当たり前にいた。
家まで買ってあげてるなんて…。
まぁ、私には想定内ではあったが、あれだけ涙を流して父を心配していた母親にこの事実は伝えないと決め、
父親にはバレないようにしてくれと頼み、もし愛人の事がバレたら容赦しないと脅しをかけておいた。
父も馬鹿ではない。
娘との時間がなかった割には、私の悪行を把握していたから脅しが飾りではない事を理解していた。
父親を見下ろす私は、拒絶の心が有りながらも何故か優越感に浸り、何もかも手の内にあるという歓びに満たされていた。
それでも毎日の看病
段々、私の中の拒絶が感覚を失って麻痺をおこし始めていた。
苦痛からの葛藤が続く…。