まずは前回の答え合わせから。
問1:×
(ビールは発酵方法によって、①下面発酵ビール=ラガーと、②上面発酵ビール=エールに大きく分類できる。①は10℃以下で低温発酵させ、酵母がくっつき合って沈殿していくので「下面発酵」という名前が付いている。)
(最近はまっているオリオンのNAGO BEER(自宅で撮影))
問2:○(クエン酸は不揮発酸なので蒸留しても留出されずに残る物質である。)
問3:1682年に王府の手によって美里村の①知花窯、首里の②宝口窯、那覇の③涌田窯が、牧志村の南に統合され現在の④壺屋が誕生した。
問4:鶴3羽が描かれているラベルの酒造所は仲間酒造所(石垣市)、代表銘柄は「宮之鶴」。
問5:2019年5月20日に『琉球王国時代から連綿と続く沖縄の伝統的な「琉球料理」と「泡盛」、そして「芸能」』 が、沖縄県から初めて、日本遺産に認定された。
泡盛マイスター協会によれば、筆記試験は150点満点で、①○×問題(50点)と、②選択・記述問題(100点)の2つに分かれている。②を70点以上とり、全体で105点以上とれば合格となる。
この過去問をご覧いただいてお分かりのとおり、泡盛そのものについての知識(原料、製造方法、貯蔵方法と古酒、歴史、酒造所など)はもちろん、酒一般(特に泡盛と同じ蒸留酒)の知識、沖縄の文化・歴史、琉球料理など幅広い範囲からバランスよく出題される。総合的に知識を習得しているかどうか見極めるための、とても考え抜かれた試験であるといえよう。勉強した身として言えることは、「泡盛マイスター」とは、この認証試験を通じて作られていくものだということだ。
(合格したばかりの新人が「上から目線」ですみません!)
沖国大の講義を全部受講し、その都度、教本に沿って自分なりにレジュメをまとめる。それらを試験前の1週間集中して何度も復習して試験に臨んだ。
それでも、試験終了後は頭を抱えてしまった。たぶん落ちたかなと心配していたので、合格通知書が来たときは興奮のあまり家でガッツポーズ!
これから受験されようとする皆様に、2つだけ私の反省点をお伝えしたい。
①基礎的な勉強をおろそかにしないこと。具体的に言えば、酒造所関係の問題は複数出され(上の問4のような問題)、配点も高い。愚直に暗記すれば回答出来る「点取り問題」なのでしっかりと覚えたい。
②90分間の試験時間のわりには問題数が多いので、特に最初の○×問題はテンポよく回答していかないと、あとで時間が足りなくなり焦る。特定の問題で悩まずに最後まで終えてから、分からない問題をじっくり見直したほうがよい。
筆記試験を合格すれば、次は実技試験だ!
