広告戦略について具体的な数字での説明が必須だな、と痛感しています。昔のクセで感情的に訴え、勢いで丸め込んでしまう傾向があったのですが、前職の外資金融DB会社にいた時にはまさに、「Numbers&Numbers」の世界。格納されている数字が正確なものでないと、大変なことになっておりました。
そんな訳で今の広告宣伝業界でも、「数字」は大切に扱っています。
営業に夢中になるあまり、裏付けのない、根拠の無い議論を展開してしまってはクライアントの信用も失ってしまう可能性がある。 数字を使う効用として、自分の提案を相手に対し客観的・具体的に説明が行えること。普段の会話では推測・仮定に基づいているものが多いが、クライアントの大切な時間を無駄にしないためにも数字を活用して冷静に意図を伝えることが大切。
ビジネスにおいては数字は必須である。 ホントです。
例を挙げてみると、「最近ではネット広告がメインですね。」ではなく、「電通総研による2005年の広告統計実績では、ネット広告の伸びが前々年と比較して200%増えている。」 といったように具体的な数字をポイントで使うことによって、より現実的なイメージを伝えることが出来る。
その具体的な数字に併せて、自分が立てた仮説を述べてみるのも効果的です。
「2005年のネット広告の伸び率が200%となって、2006年はさらに全体的に伸びると思われます。精密機器の業界においても、第二4半期までの出荷台数伸び率が○○%ですので、市場全体に活気を帯び、残りの2四半期においてはさらに競争が激化していくでしょう。 そこで提案なのですが・・・」と単なる数字を述べるだけでなく、自分の予測・仮説を盛り込んでいく事でクライアントがさらに注意深く耳を傾けてくれます。
「数字」の確実性と営業の「熱意」の融合で、さらに効果があがるのではないでしょうか。
かくいう私も「数字アレルギー」ではありますが・・・
ちょっと本論から外れますが、海外の産業メディアではきっちりとPV/Request数や読者登録数の資料が閲覧できるのですが、国内の産業広告メディアの幾つかはそういったデータを取っていなかったりします。 これは広告代理店・クライアントにとって「不安要素」でもあり、しっかりと現実的にそのメディアを提案できていなかったりします。 そんな環境で「ウチの媒体を案内宜しくね。」と言われても困ってしまいますね。 ちょっと不思議な現象です。実数が多くても少なくてもそれは「現実」。 その現実は社会から出された「評価」であり、数値公表を義務化して頂きたいと感じています。 特に機械関連ではこの傾向が多く見られます。