3人目の巨乳のヴァージンの冒頭にも書いたのだけど、僕は大学3年生からひどい片思いをしていた。
色々あった。今となってはなんとも思ってないけど、自分の考え方にエポックメイキングな衝撃を起こしてくれたのはこの人との出会いだと思ってる。
で、そんな一生ものの衝撃的な片思いが終わった夜と朝があった。
詳しくはまた書くとして、僕はその朝、大阪から泣きはらしながら京都の下宿先のアパートに戻ってきた。つい数時間前には一緒にいた筈のその人が、もういない。
僕は何もする気が起きず、一緒に寝た布団をひきっぱなしにして煙草を吸っていた。
そんな時、すぐ側に下宿している女の子から連絡があった。その子には片思いの事を色々と相談していて、心配になってメールをくれたのだ。
事情を説明したら「じゃあぱーっとする為にも飲もう」と言ってビール瓶を何本か持ってうちに遊びに来た。
この子はよく知っている先輩の元彼女で、くっきりした顔立ちと大きな胸で男子にも人気があった。僕はどちらかというと薄い顔が好きだったから特になんとも思ってなかったのだけど、まあとにかく一緒に飲んでくれた。
といっても僕は酒が弱い。おまけに前夜はほとんど寝てない。だからすぐ眠くなってしまった。
経緯はよく覚えてないけど、とにかくその子は一緒に寝ると言った。一晩前は大好きだった人が寝てた布団に、別の子と寝る。ただ何だか僕は、もう朦朧としてよく覚えていない。
覚えているのは、朝になってから気づいたら僕は彼女の胸を揉みしだき、胸に顔を埋めていたという事だ。
彼女も困ったような対応をしていた気がするが、抵抗はしなかった。
ただ結局、そこから先はいかなかった。今思えば、彼女は家はすぐ近くな訳だし帰ろうと思えば夜に帰れたのだ。勿論、僕を慰めようとして一緒にいてくれたのかもしれないけど、恐らく抱こうと思えば抱けた。
ただ、当時の僕はそこまで機転が回らず、胸ばかり揉んでそこから先には進まなかった。
「じゃあ帰るね」
そう言って、彼女は気まずそうに部屋を出て行った。僕は布団の中からそれを見送り、そのまままた寝た。
結局彼女とは、その後卒業式前日まで会わなかった。
今となってはどこで何をしているのか、全く分らない。
