70年代のNo.1アルバム3枚目は、サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」です。70年1月に発表され、70年3月から10週間1位になりました。サイモン&ガーファンクルはこのアルバムを発表した後、活動停止状態となり、ふたりはそれぞれソロ活動に入ります。60年代には数多くのヒット曲を出し、高いクオリティの作品を発表し続けていたS&Gですが、俳優活動などを始めていたアート・ガーファンクルと音楽への探求心が尽きないポール・サイモンとの間にすれ違いが多くなります。アルバムの中でも、ポールからアートへの複雑な心境が込められた曲などもあり、決して幸せ一辺倒な作品ではありません。ただ、アルバム全体のトーンや肌触りは、あくまでも暖かく、知的な穏やかさに満ちていて、じんわりと幸せな気分になります。思えば当時は、キング牧師の暗殺や公民権運動の激化、ラブ&ピースの共同化幻想の崩壊、泥沼化するベトナム戦争などの暗い世相の中で、このアルバムが一服の清涼剤となったのではないでしょうか。「明日に架ける橋」や「ボクサー」、「ニューヨークの少年」など、本当にいい曲が沢山入っていて、多くの方に聞いてもらいたいアルバムです。

(データ)70年3月から10週間1位。年間アルバムチャート1位(70年)。グラミー賞最優秀アルバム(71年)。

 

70年代のビルボードNo.1アルバムの2枚目は、レッド・ツェッペリン「レッド・ツェッペリンⅡ」です。同時期に発売されたビートルズの「アビイ・ロード」と1位争いを繰り広げ、1969年の最後に首位に立つと、70年の1月から2月に架けて「アビイ・ロード」と入れ替わりながら、計7週間1位を獲得しています。名門ヤードバーズのギタリストだったジミー・ペイジが1968年に結成したレッド・ツェッペリンは、1969年に「レッド・ツェッペリンⅠ」でデビューしました。デビュー作は大きなインパクトを持って迎えられ、セールス的にも最高10位とヒットしたので、すでに大型新人感はあったかと思いますが、ビートルズと互角の争いをしたことで、彼らが新たな大物グループであることを強く印象付けたことと思います。

 

このあとレッドツェッペリンは、70年代に発表するオリジナルアルバム(ライブ盤や編集版・ベスト盤を除く)は1枚を除きすべて1位を獲得します。その1枚が一番有名な(かつ恐らく一番売れている)「レッドツェッペリンⅣ(正式にはアンタイトルですが)」というのも面白いですよね。作品はもちろんロック史の中でも、70年代を代表する最高のマスターピースとされていますので、詳しくご紹介するまでもないかとは思いますが、そのブルースを基調としたロックの圧倒的な迫力とグルーブ感は、当時ではさぞかし衝撃だったと思います。新しいキングが誕生するときの驚きや感動が、パッケージに封じ込まれた、そんな1枚ではないでしょうか。

(データ)1969年12月より7週間。年間チャート2位(70年)。

 

Led Zeppelin 2 [REMASTERED ORIGINAL VINYL 1LP] [12 inch Analog]

自分は昔から洋楽チャート(主にビルボード)が好きで、1位になったものに特に惹かれるのですが、自分がこれまでに色々と聴いてきた中で、70年代洋楽に興味がある方の参考になればと思い、70年代のビルボードアルバムチャ-ト(Billboard 200)で1位になったアルバムについて、順番にご紹介していきたいと思います。70年代(1970年1月~1979年12月)に1位になったアルバムは全部で126枚あるのですが、分かる範囲でご紹介していければと思います。

 

70年代の1位アルバムの栄えある第1枚目は、ビートルズの「アビイ・ロード」です。ビートルズは70年4月に解散してしまいますので、まさに60年代を象徴するアーティストなのですが、まだ60年代の余韻を残しつつ、70年代がビートルズで始まるのというのも面白いです。このあとビートルズやサイモン&ガーファンクルらが解散し、ジャニスやジミヘンが亡くなって、少しづつモードチェンジしていくのですが、アビイ・ロードは69年の11月に1位となり、70年の1月にかけて11週間1位となりました。アルバムの中身については、いまさらご紹介するまでもないのですが、「カム・トゥゲザー」のクールなイントロが始まれば(ジョン・レノンはやはりかっこいいですね)、トータル約47分の音楽の陶酔に、あとは身を任せるだけです。美しいジャケット写真と共に、本当に大好きな1枚です。

(データ)1969年11月より11週間。年間チャート4位(70年)。

 

 

ABBEY ROAD

 

本日ご紹介するのは、オーネット・コールマン1965年のアルバム、「アット・ザ・ゴールデンサークル(ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン)」です。ジャズの名門レーベルのブルーノートは、アート作品のようなアルバムジャケットでも有名ですが、こちらもそんな有名ジャケのひとつ。

 

Vol. 1-at the Golden Circle

 

コールマンは、1959年に「ジャズ来るべきもの」というアルバムで、のちにフリージャズとも呼ばれるような全く新しい音楽を提示しますが、一躍時(とき)の人となってしまい、思うところあったのか一時は引退生活に入ってしまいます。そんなコールマンが復活し活動を行う中、高い評価を得たのが、北欧スウェーデンでのライブ盤である本作です。偏見なくジャズを評価してくれる地であることも手伝ってか、トリオのメンバーのくつろいだ表情が印象的です。一面雪景色の、モノクロの世界に映える綺麗な色のレタリング。ジャケットはサウンド・オブ・サイレンスといった風情でありながら、中身の演奏はどこまでも熱く、メロディアスでいて自由なコールマンのアルトが、空間を自在に飛び回る感じです。ジャケットから色々なストーリーを想像してしまう、自分にとってはそんな一枚なのです。

 

 

 

個人的に好きなアルバムジャケットをご紹介していますが、今回ご紹介するのは、ブロンディの「恋の平行線」。1978年発売のブロンディ3枚目のアルバムです。ゼブラトーンの背景と、赤字のロゴ。黒のスーツできめた男性陣と、デボラ・ハリーの金色の髪と白いドレスのコントラストが素敵です。足元の赤いコンバースが、あの時代という感じですね。

 

恋の平行線

 

NYパンクの路線でスタートしたブロンディですが、売れっ子プロデューサーのマイク・チャップマンを迎えた本作で、ポップな聞きやすさをブレンドして本格的にブレイクします。このジャケットを見ていると、自分たちは自信のあるものを作った、という高揚感が伝わってくるような気がして、何だか楽しくなるんですよね。中身も本当にいい曲ばかりなので、大好きなアルバムです。

 

 

私はアルバムというフォーマットが好きです。中身の音楽とジャケット、曲順も含めたトータルな「作品」という感じが好きだからです。アルバムの大きな魅力のひとつにジャケットがありますが、私の好きなジャケットを思いつくままにご紹介していければと思います。記念すべき(?)第1回目として、オジー・オズボーンの「トリビュート~ランディ・ローズに捧ぐ」を選んでみました。

 

Blu-spec CD トリビュート~ランディ・ローズに捧ぐ

 

トレードマークのV字ギターを手にしたランディ・ローズと、ランディを抱え上げるオジー。心底楽しそうに演奏する二人の、その固い絆が伝わってくるジャケットです。ブラック・サバスを離れアルコールに溺れていたオジーは、失意のソロ活動の中で、ランディという天才ギタリストと出会います。悪魔的なキャラを演じるオジーと、人懐っこい笑顔で誰からも愛された弟分のようなランディは、実に好対照な存在ですが、互いに共鳴し、ひと時の間最高に輝きます。しかし、このあとランディは、25歳の若さで飛行機事故で亡くなります。恩人であり、弟分であり、何よりも最高のパートナーであったランディへの、オジーからの心からの感謝状が、このアルバムであったのだろうと思いながら、いつ聴いても感動してしまう、そんな1枚なのです。

 

 

コロナでステイホームしておりますが、良いきっかけと思い、ブログを始めました。好きな音楽を中心に雑記を綴っていきたいと思います。一番好きなジャンルは70年代ロックなのですが、リアルタイムではないので、後追いです。70年代ロックが好きになったそもそものきっかけは、高校生の頃に、FM雑誌(FMステーション?)で見たビルボードNo.1アルバム特集でした。たしか2号連続で、70年から当時の最新(1986年位?)のビルボード1位のアルバムを時系列で紹介しており、見た瞬間にはまってしまいました。当時はネットで気軽に視聴できるような環境にはありませんから、日々ページをめくってはまだ見ぬ(聴かぬ)作品達に思いを馳せておりました。その雑誌は何かのきっかけで捨ててしまっていて(今思うと残念・・・)今は手元には無いのですが、各盤の紹介文は未だに諳んじれるほど、とても鮮明に覚えていています。70年代の良さは、60年代ほど簡素ではなく、80年代ほど機械的でない、アナログな温かみがあるところでしょうか。

 

 

禁じられた夜(紙ジャケット仕様)

 

本日ご紹介したいのが、REOスピードワゴンの「禁じられた夜」です。70年代が好きと言いながら、いきなり81年のNo.1アルバムですが(・・・)、15週間1位の名作です。オールディーズテイストの胸キュンなロックで、あっけらかんとしたストレートさと、ヒット曲の並ぶA面(「涙のレター」が好き)、畳みかけるような展開(とにかく押しまくる)のB面の流れは本当に絶品です。苦節10年、地道なツアーを重ねてやっと手にしたというサクセスストーリーも手伝って、何だか心を揺さぶられます。理屈抜きに楽しい音楽の素晴らしさを、いつも思い出させてくれる、自分にとってはそんな1枚なのです。