兄貴の話6 | 極めて遠く、限りなく近い世界

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霊感やスピリチュアルな知識が全くなかった私が今までの人生で体験してきた人には話せないちょっと不思議な出来事を書いていく日記
信じる信じないはあなた次第…

前回の続き。

霊能者の方と出会ってから、私の中では色々なものが変化しました。

 

そのことについては個別に記事にしていこうと思います。

ただ、兄貴との関係は相変わらずでした。

 

昨日鞄に入れたハガキをすっかり忘れてそのまま家に持って帰るところだったのを帰り道のポスト前ですかさず教えてくれたりとか。

この絶妙なタイミング…。さすが兄貴。

 

でも、兄貴に兄貴自身のことを訊いてもほとんど何も教えてくれないんです。

兄貴も後ろの人たちもそれは同じで、普段は結構ふざけてたり、よく笑う人たちなのですが、彼らの自身について私が聞こうとするとスーッと消えていきます。

 

むむむ…。怒っているわけでは…なさそうなんだけど…。

(ちなみに怒ると物理攻撃してきます。まぁ…今のところ私が悪いケースばかりなので怒られたときは素直に反省するようにしています…)

 

 

そんなある日のことでした。

新しいオラクルカードが欲しいと思って、いつもは行かないお店をネットで調べて休日に遊びに行った時のこと。

 

このお店ではヒーラーさんがセッションをしてくれるサービスもあって、ネットで調べた時にそれはちらっと見たのですが特に興味がなかったので予約とかもせず店に行きました。

 

そういう時に限って土曜だったにもかかわらず客もおらず、案の定、店の人に勧められるままに興味本位でセッションを受けることになりました。

 

多分…今から考えればあの霊能者さんに会った時と同じで、この流れもあらかじめどこかで決まっていたんだろうな。

そんな気がします。

 

ヒーラーさんという人に出会ったのもその時が初めてで、セッションを受けたのも初めてでした。

少し不思議な感じでした。

 

もしかすると、この人なら後ろの人たちのことがわかるんじゃないかと思って

思い切って後ろの人たちのことを話して、兄貴について訊いてみたんです

すると…。

 

 

その人はあなたの前世の双子のお兄さんだね

 

なん……だ…と……?!

その可能性は考えなかった…。なるほど…筋が通ってる…。

更にヒーラーさんは続けました。

 

うーん…。前世であなたより先に死んじゃった後、あなたのことが心配でずっとついててくれたみたい。

 

…双子…兄貴が言ってたことと同じだ…。

つまり、彼が言ってたことは全部本当だったということ。

まさか本当に双子の兄だったとは…。

それも前世からって…。

一体何十年見守っててくれたんだろう…?

兄貴自身の生前も含めると、今の人生プラス前の人生丸々ってことだから…100年以上の付き合いってこと?

 

頭の中でそんなことがぐるぐる回って流れについていけていない私に、ヒーラーさんが言いました。

 

でもね、このままっていうのもよくないと思うから、成仏させてあげた方がいいと思う。

 

…………え?

このままだと、何かまずいことがあるんですか?

 

さっきのあなたが訊いてた「彼が生まれ変われるか?」ってことだけど、今のままだと無理よ。

一回あげてあげないと。

 

えっと…それは…本人はなんて言ってるんですか?

 

うーん…まだ心配だからあなたについていたいみたい…

 

…うん。聞かなくても私にもそれはわかる。わかるけど…。

成仏するって、…いなくなるってこと?

声には出さなかったけど、ヒーラーさんは見透かしたように言いました。

 

いなくなるわけじゃないよ。より強い光の存在になって守ってくれるから、今よりもっとしっかり守ってくれる

 

そうなんですか?

 

それからしばらく、ヒーラーさんが色々説明してくれました。

あげる…つまり、成仏するということがどういうことなのか。

そうするとどこへ行くのか。

どうやって成仏させるのか。

安全に向こうまで送ってくれるから心配しなくてもいいこと、など。

 

…多分、半分くらいは兄貴に言ってたような気がする。

兄貴もその辺のことは全然知らなかったらしく普通に感心しながら聞いてたし。

 

結局、本人も話を聞いて自分の立ち位置をちゃんと理解して話に納得したらしく、旅立つことになりました。

 

私も兄貴が生まれ変わって自分の人生を歩けるならきっとその方がいいと思いました。

今までいてくれて本当に楽しかったし助けてもらったこともたくさんあるし、本当はずっといてほしいけど、それだと兄貴自身はずっと私の世話ばかりになってしまうし…。

本人の幸せを考えるとその方が…。

 

彼が行ってしまう寸前にヒーラーさんがほんの少し微笑んで私に言ったひとこと。

 

 

あら…金髪のお兄さんだったのね

 

 

…泣きそうになりながら頷くしかありませんでした。