日高志野 Pianarium SAKAMOTO
ピアニストで今一番好きな日高志野さんのリサイタルへ行って来ました。今年の2月、彼女に初めてお会いしてから、彼女のピアノの音色に魅入られて、今日ですでに4度目になりますが、私の推しの中でも一番多く、足を運んでいますまず、阪本さん(主催者)のコンサート案内の最後に志野さんから、メッセージをいただいたということで、そちらをご紹介させていただきます 2年前からスタートした、Pianarium SAKAMOTO様でのベートーヴェン後期ピアノソナタのシリーズ。初回には愛に溢れた31番を、続いて32番、そして昨年は大作29番「ハンマークラヴィーア」に向き合いました。今回はついに30番を演奏し、一区切りとなります。複数回にわたってグロトリアンとベートーヴェンのハーモニーを聴き体感してくださったみなさまに感謝いたします。また、今回のコンサートの冒頭には、ロシアとドイツ音楽を結ぶ数少ない作品の一つである、バッハ=ラフマニノフの編曲作品も演奏いたします。こちらもぜひお楽しみください。きっとお庭のお花たちも生き生きと美しい季節になるであろう5月26日、皆様のご来場を心よりお待ちしております。と、そのような案内をされていました クラシック音痴の私には、コメント内容を理解することは、いささか困難ではありますが、感じることに重きを置いている私ですので、今回も五感で感じさせていただきたいと思います前回、こちらにお伺いしたのは2月の中旬でしたので、庭の梅の花が咲いて、甘い匂いが鼻をくすぐっていました受付を済ませて、開演までの間、お庭を散策させていただきましたが、そんな梅の木も、緑の可愛い丸い実をつけて、初夏の日射しを眩しそうに煌めいていました阪本さんのお父様の名前に梅の文字が使われていることから、庭に梅の木を植えられたようなお話をされていましたまた、この季節の花、紫陽花も鮮やかな花弁を開いていました何だか、花火みたいですねマーガレットの種類なのかな?紋白蝶がつかの間の晴れ間を狙って蜜を吸いに来ていましたよ🌼バラも咲いていました花ってほんと心を和ませてくれますよね私が大好きな百合も、まもなく芳醇な香りを漂わせてくれそうですね子供の頃から植物が好きだったので、つい気になってしまいます会場へ入ると、お馴染みのグロトリアンのグランドピアノが迎えてくれました。志野さんのプロフィールは、4度目の登場ということで、これまでのブログでも、紹介してきましたが、ちょっと手抜きして、受付でいただいたリーフレットに載っていたプロフィールを、ちょっと映りが悪いですが、スクショさせていただきますねプログラムベートーヴェン ピアノ・ソナタ第14番 作品27-2 嬰ハ短調第1楽章 Adagio sostenuto第2楽章 Allegretto第3楽章 Presto agitatoベートーヴェン ピアノ・ソナタ第30番 作品109 ホ長調第1楽章 Vivace,ma non troppo第2楽章 Prestissimo第3楽章 Gesangvoll,mit innigster Empfindung Andante molto cantabile ed espressivo休憩バッハ=ラフマニノフ無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第3番 BWV1006 ホ長調より「プレリュード」クライスラー=ラフマニノフ「愛の悲しみ」ラフマニノフ コレルリの主題による変奏曲ニ短調 作品42アンコール2度目のラフマニノフの「プレリュード」開演を迎えると、まず阪本さんから挨拶がありましたが、その中で、志野さんからエアコンをつけて欲しいとの要望があったので、お客さんに了解していただきたいとのお話がありました。きっと、当日は気温も高く、暑さで汗をかいたり、湿気などで微妙にピアノの音色に影響が出ることを懸念されていたのかもしれませんね、あくまでも、私の想像ですがしばらくすると、身体にフィットする鮮やかな赤いドレスを身に纏った志野さんが登場され、深く頭を下げられてから、ピアノに座られました。ピアノの前で、一瞬空を見つめ、両手を擦りながら、集中される空気感の中、最初の曲、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第14番 作品27-2 嬰ハ短調から、第1楽章 Adagio sostenuto、第2楽章 Allegretto、第3楽章 Presto agitatoを届けてくれましたが、志野さんの、研ぎ澄まされた高い技術から奏でられる音色はやはり特別で、その演奏されている姿、鍵盤を流れるように走るしなやかな指先を見つめていると、限りなく美しくそして眩しく煌めき、その美しさにうっとり魅了されましたそこに志野さんがいらっしゃる、ただそれだけで、幸せで、胸が熱くなりますだから、今年になって、すでに4度も会いに来たのでしょうね一旦、退場されましたが、ほどなくして、戻られると、ここでも、微笑みを讃えられながら、深く頭を下げられると、2曲目に、ベートーヴェン ピアノ・ソナタ第30番 作品109 ホ長調から、第1楽章Vivace,ma non troppo、第2楽章 Prestissimo、第3楽章 Gesangvoll,mit innigster Empfindung Andante molto cantabile ed espressivoを演奏されました。清らかで美しい旋律の一音、一音が命を宿して産み落とされているような感動を覚えました曲間で、手を胸の前で合わせ握られていましたが、集中力を高められていたのでしょうねしなやかに波打つ指先から、時に緩やかで穏やかに、時にスピーディーで激しく、まるで波が押し寄せるように奏でられる音色が本当に心地よくて、安らかに心を預けて耳を傾けていました演奏後の息づかいからも、かなりの体力を消耗されているのでしょうねここで一旦、休憩に入りました。後半に入り、拍手に迎えられて登場されると、笑みを浮かべながら深く頭を下げられ、ピアノに座られると、最初に、初めて弾かれるバッハ=ラフマニノフの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番 BWV1006 ホ長調より「プレリュード」を軽やかなタッチで、手を頻繁に交差しながら、奏でられていましたこの曲の後に、MCを挟まれましたが、前半にかなり過酷なプログラムを組まれたために、前半で帰ろうかと思われたようです続けて、ロシアへ留学されたお話などをされていましたが、メモ帳の文字があまりにも、ミミズのような走り書きのため、何を書いているのかわからなくてまた、受付で、何だろう?ラフマニノフの雑誌をいただいたのですが、その中に、志野さんが、ラフマニノフへの熱い想いを綴った、ピアニストが語る「ピアノ協奏曲第2番」の第1回、ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番ハ短調作品18というタイトルのエッセイが載っていましまが、その内容について語られていました。そのラフマニノフの冊子その中に、志野さんのエッセイがかなりの長文で載っていましたが、著作権などのことなども気になりますので、ボカシを入れさせていただきます自画自賛されるほど、核心をついた充実した内容になっていましたよ後半2曲目は、クライスラー=ラフマニノフの「愛の悲しみ」という曲を、そして3曲目もラフマニノフの曲で、コレルリの主題による変奏曲ニ短調 作品42を届けてくれましたアンコール曲は、もう一度、ラフマニノフの「プレリュード」を確かフルで届けてくれました。終演後、志野さんから、ベートーヴェンのソナタシリーズを終えたことが淋しいとおっしゃっていましたが、阪本さんから、大好きな志野さんをこれからもお呼びしたいと思いますとおっしゃっていましたので、これからもグロトリアンでの、志野さんの演奏を楽しみにお待ちしておりますこれまで、志野さんのサインをまだいただいたことがありませんでしたので、パンフレットの表紙にサインをいただきましたひらがなのたっきーへに、愛を感じますよね初夏ののどかな午後のひとときを、志野さんの指先から生まれる色とりどりの音の粒たちがまるで弾けるように、身体に染み込んでくる感覚でずっと聴いていたように思いますやっぱり、志野さんの繊細な力強さを感じる魂の入ったピアノの音色は素晴らしいですよね一旦楽屋へ退場されてから、しばらくすると、志野さんがステージへ戻って来られましたので、少しお話をさせていただき、写真をお願いしました。ワンショットとツーショットを撮らせていただいたのですが、ツーショットの私の表情があまりにも、にやけていましたので、アップしようか悩んだのですが、志野さんがこの写真が良いとおっしゃって下さったことに敬意を表して、お蔵入りを免れました志野さんの笑顔が大好きな私ですが、笑い方がまためっちゃ可愛いんですよピアノに手を添えてポーズをとってくださいました志野さんのあどけない少女のような笑顔に比べて、私の表情、にやけすぎていますよね、ピースも恐々出しているようで堅くないですか次に志野さんにお会いできるのは、この光ヶ丘美術館で開催される、ヴァイオリニストの窪田真佑子さんと對馬佳祐さんとの演奏会です最後まで、読んで下さり、ありがとうございました