インドネシアの広告市場に最近注目しているので、その市場で活躍しているプリント媒体のご紹介。
インドネシアに住む日本人向けに「じゃかるた新聞」がある。
(ホームページ:http://www.jakartashimbun.com/)
発行部数は約5,000部であり、全インドネシアをカバーしているそうだ。
そして何よりの驚きは99%の在住日本人はこの媒体を読んでいる模様。
スピルオーバーのほとんどない驚異的な媒体である。

ここでスピルオーバーに関して少し記載しておきたい。
スピルオーバーが○○%とは、その内容が読まれなかった割合を指す。
例えば、「日本人に広告を接触させたい」という依頼があり、
その媒体の媒体のうち読者が「30%」あると、スピルオーバーは「70%」になる。
つまり70%は「意図していないターゲット」であり、無駄な広告出稿につながる。
例えば、その広告に100万円払っているとしたら、70%の70万円は無駄使いしていることになる。

そのような意味で「じゃかるた新聞」はターゲットが非常に明確な媒体と言える。
(ほとんどの在外国人誌がそうであるが。。。)

では在外国人誌に対するデメリットは何か。
それはターゲットを絞っている故に「発行部数の少なさ」である。

「発行部数」をとるか「スピルオーバーの少ない媒体」の選定は広告の目的次第である。
とにかく多くの人に接触させたい場合は「発行部数」、
予算との兼ね合いで効率よく接触させたい場合は「スピルオーバーの少ない媒体」となる。
その都度、状況に応じて使い分ける必要がある。




海外プリントメディアオンラン版(以降Pオンライン版)のバナーが徐々に形態を変容し始めている。
彼らは様々な媒体の余り枠を集めたアドネットワークと対向しなければならない。
アドネットワークは余り枠を集めた代わりに、CPMが非常に安くPオンライン版は絶対に対抗ができない。

発想を変えて、プリンメディアオンライン版はCPMで勝負せず、サイト上の客層で勝負する。
Pオンライン版はサイトに集まる客層がはっきりしていて、富裕層が中心だ。
彼らにバナーを見せるのも一つの手段だが、もっと多くの事を知ってもらいたい場合、もっと多くの情報をバナーに詰め込まなければならない。
ただ、それでは限られた枠で字数が多くなり、魅力的なバナーではない。

そこで登場するのがタブだ。
タブをバナーの中に埋め込むことで、通常バナー内に1つしかクリエイティブを出せなかったのが、おおよそ約4つ出せる。
もちろんバナーを拡大させたり、動画をいれたりすることも可能。
そして、それらは小さなホームページとなるので、わざわざクリックする必要もない。
広告主サイトまで、よっぽど興味がない限り飛びたくないのが本能だ。
これまで多くの方が気にしていたCPCはもはや意識する必要はなくなる。

より多くの情報を詰められるため、タブ付きバナーは今後のバナーの主流になるだろう。
最近、某海外メディアの方と食事をした。
その方の話す、オリンパス騒動の推測話が面白かったため、このブログでシェアします。

その方の見解として、今回の菊川氏とウッドフォード氏の騒動は「意図的」な内容だった。
ウッドフォード氏が不正会計を暴露した理由は、菊川氏に頼まれため。
菊川氏としては、不正会計を隠したままにしておくわけにはいかない正義感があった。
ただし、日本人である菊川氏が公開するわけにはいかない。
日本人である菊川氏を尊敬する社員は多く、彼らを裏切るわけにはいかない。
だから、会計に細かくコストカットで有名なウッドフォード氏に依頼して、告発をしてもらった。
一見ウッドフォードに得がないように思えるが、彼は本社での役員に降格はしたものの、グループ会社の社長から本社役員に昇格している。

このシナリオが真実だとすると、非常に素敵な話だなぁって思う。
あとはオリンパスの事業が買収されないことを願う。