生き仏様に対してお札状態
「みんなのトイレです。
きれいにつかいましょう。」
ついでに横に「禁煙」。
ガムテープをハート型に切り抜いたところにさりげない優しさが見受けられる。そんな細やかな仕事、多分ここの掃除をしている人の性格こそが細やかなようだ。というのも、それが今から次々と現れる貼り紙に滲み出ている。
ちなみに「禁煙」の貼り紙は、上から幅広セロハンテープで全面押さえ付けられている。
そこんとこは細かくない。
では下に進んでみよう。
「使用済の紙オムツは持ち帰り下さい。」
固有名詞指名で置いてけぼり禁止貼り紙。
先ほどのハート型のガムテ切り抜きの仕事とうって変わって、大胆なガムテープの使い方。一見ワイルドな面もお持ちなのかなと思いきや、上の貼り紙の下の部分も一緒に押さえてあり、無駄のないガムテープの使い方が見受けられる。
なかなかの貼り紙マスターこと、貼リテシャン。
貼り紙の内容に触れると、ここはとある店舗のトイレなんだが、客層がね、結構お年を召した方が多い。言ってしまえば巣鴨からワープしてきたんじゃないかと思うような店と客層。
そりゃこうゆう貼り紙を貼るのも納得。
貼り紙にあるような事例が数々あったということも分かる。
お買い物ついでにトイレで紙オムツ交換。
紙オムツをチャージ交換して、新たな気分で構造的に弱くなった足腰を動かせておべべショッピングに出かけるんだろう。
でも使用済を置いて行くなと。
家を出たときと家に帰ったときとで紙オムツの数に差を生むなと。
そしてさらに下に下って行きます。
「備え付けの紙以外はご使用にならないで下さい。」
「ガム、吸いがら等は便器に捨てないで下さい。」
ここの貼り紙貼った貼リテシャンはちょびっとばかり神経質なお方なのかな。
もしくはよほどの無駄スペース嫌い。
こんなところに細かい文字を貼ったところで、お爺&お婆が読めるだろうか?でも言いたいことがあったんだから仕方ない。そうゆう事例があったからこそ、それ相応の貼り紙が生まれているのだから。
一見するとお年寄りの方が礼儀やマナーにうるさそうだけど、実際外で見ていたらルール知らずはお年寄りの方が結構見受けられたりする。既に凝りに固まったオン・マイウェイがあるだけに人の言うことを聞かなかったりするのだ。
「素直」というところから遠く離れたところにおられる生き仏様が多いのだ。
ではここで全体図をご覧頂こう。
別に右側の壁のスペースは空いているわけではない。ちょっと見えにくいが角ですから、さすがにそこんとこは貼られていない。そして右手側はドアになっております。ちなみにドアにも紙オムツを持ち帰るよう貼り紙が貼られていた。
よっぽどの空白恐怖症か軽く神経症。もしくはお年寄り嫌い。
ほとんどお年寄りとの対決のような貼り具合だ。生き仏様に対してほとんどお札状態。
どれほどお年寄りに言うことを聞かせれるか知らないけど、言いたいことがたくさんあるようだ。
そんなメッセージはこれだけじゃなかった。
「トイレはきれいに使いましょう。」
「使用後は必ず水をお流し下さい」
もうほんと目にうるさい状態だ。耳の遠くなったお年寄りに対して、ちょっと大きな声で話してあげるかの如く、これでもかとたくさんのメッセージ。
使用後は水を流すことまで教えねばならぬか?
ボットンこと排泄物垂直落下型のトイレと区別が付かぬお方が多々おられるのか、この貼り紙。
今更ながらの「トイレはきれいに使いましょう」に虚しささえ漂う。
ここの掃除している方の苦労と性格がここの貼り紙の量に表れて見れた気がした。
本当は「60歳以上使用禁止!!」とでも貼りたいんじゃなかろうか?
そうなったらここでこのトイレを使うものは皆無となるだろう。
もしくは鼻っからそんな貼り紙なんて見ないかもね。
都内、とある商業施設内にて
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