バンドをそれなりの期間やっていると、バンド同士を戦友と呼び合うことがある。
それは、音楽業界の中で、ライブハウスで、同じステージで、しのぎを削り高め合う行為を、鍔迫り合いの如く戦う様に例えた様なものなんだと思っていたけど、
今日まで。
思っていたんだけれど、ふと気がついてしまった。
もっと根本的に、私達は本能で知っているんだ。
バンドは死ぬってこと。
嵐吹き荒れる群雄割拠のこの時代に、売れたいって夢の方角目掛けて共に走ってきた仲間が、気がつくと死んでいたりする。
明日は我が身なんて言うけれど。
俺たちは絶対に解散しない!
なんて言うバンドだって気づいたら死んでたりする。
かと言って生き残るだけではジリ貧になり死ぬ。
この戦さ場で立ち止まる事の意味は重い。
進むも戻るも止まるも難儀。
まさに四面楚歌。
武器は己のみ。
これはれっきとした戦だ。
何と戦っているか?
夢に向かわせんとする現実とだ。