FNSチャリティキャンペーン
フジテレビ中野美奈子アナウンサー
シエラレオネ共和国 現地取材報告講演会
~世界の子どもたちの笑顔のために~

平成22年1月23日(土)福島県福島市上町 場所:テルサ


まとめ
フジテレビが行っている社会貢献としての「FNSチャリティキャンペーン」は大変意義のある活動だと思う。
ユニセフと連動した活動であるので、趣旨に沿って益々の支援活動を希望したい。
シエラレオネの現状を聴いて、富裕層と貧困層の格差が激しい。きれいな水すら確保できない。満足な医療を受けられないなど、根本からの対策を施さない限り、現状は劇的には改善しない。
水については、井戸掘りの支援事業があると思うが、住民に井戸掘りの方法を教えて、自分達で出来るようにしてやるような支援もあるのでは。
報告された現状は、厳しい内容ばかりで目を覆うような状況であった。日本は、本当に恵まれていると思う。今、何が出来るか考えてみたい。


第36回FNSチャリティキャンペーン2009年度の支援国として、アフリカの西部「シエラレオネ共和国」が選ばれた。


チャリティキャンペーンとは?
ユニセフとの協力関係のもと支援を続けている。今年で36年目。

中野美奈子アナウンサーの現地取材は初めて。報告会は、すでに秋田、福井、東京で実施。


「シエラレオネ共和国」の基本的な情報。
西アフリカのシエラレオネ共和国は1961年にイギリスの植民地から独立を果たす。しかし、その後政府内の腐敗や経済の破綻、部族間の争いやクーデターなどにより、政情は不安定で治安が悪化。1991年から10年以上にわたり悲惨な内戦が続き、7万5千人が死亡、36万人の難民が発生し周囲の国に逃げ込んだといわれている。
この内戦で経済や社会的インフラが完全に破壊され、国として機能できなくなる。その結果、国内の衛生状態が一気に悪くなり、「5歳未満児死亡率」「妊産婦死亡率」が世界最悪、「平均寿命」「乳児死亡率」は少し持ち直したが世界ワースト2位。(ユニセフ「世界子ども白書2009」より)。
2009年度のFNSチャリティキャンペーンの支援国は、このシエラレオネ共和国。この国では本来ならば失われずにすむ多くの子どもの命が、今この瞬間にも失われつつある。
シエラレオネでは内戦が終結した後も、国民のほとんどが「最悪の貧困状態」を抜け出せないままです。
基本的なインフラ整備が遅れていて、「清潔な水」を入手できるのは国民のおよそ半分、「トイレなどの衛生施設」を使えるのは1割程度。このため、シエラレオネでは子どもと母体の生命が危険に直面していて、「5歳未満児死亡率」は262人/1,000人、「妊産婦死亡率」は1,800人/100,000人、と世界最悪。そして、、「乳児死亡率」は155人/1,000人、「平均寿命」は42歳、で世界ワースト2位という悲惨な状況(UNICEF「世界子供白書2009」より)。
つまり、シエラレオネでは生まれた子どもの4分の1以上が、5歳の誕生日を迎えられずに亡くなっている。また出産年齢にある女性の栄養状態が恒常的に悪く、低体重や発育不良の子どもが生まれる確率が高くなっている。生まれてくる赤ちゃんと子どもの保護にもつながる「女性への保健サービス」は喫緊の課題。さらに、学費が払えないため学校に行けず、家族のために働いている子どもが大勢いる。将来の夢を抱けないまま、おとなに交じり厳しい肉体労働をしている。子どもが健やかに成長できる社会を取り戻すことが、この国を救うことにつながる。


2009年度のチャリティのテーマは「貧困」。
支援国は、「治安が安定している」ことが条件。
シエラレオネのGNIは$260(23、400円)。

現地の取材は、2009.05.09から2週間。そのために予防接種6本を受ける。「マラリア」の予防注射は出来なかったので薬で対応。マラリア原虫を媒介する虫「ハマダラカ」(蚊)が原因。
      
ケネマで病院の取材。シエラレオネに日本大使館はない。ODAの関係者がいるだけ(昨年は日本人が18人滞在)。

宿泊先のホテルで「バルサン」を使ったが、虫がたくさん取れた?。シャワーは基本的に「水」。コメが主食。しょうゆは万能な調味料(持っていくべき)。農業とダイヤモンドの輸出が中心。
ブラッドダイヤモンドは、シエラレオネを題材としている。


取材を通じて、
1 いろいろなことに慣れてしまう~目の前にある現実に惑わされてしまう。
2 日記を付けていたが、毎日気持ちが変化した
3 ケネマの病院~国営の病院。電気が使えない、薬がない 土や排泄物のにおいが漂っている 30分くらいいることが限界。
4 衛生面が十分とはいえない。医師が不足している。学会等で不在になることが多い~看護士が代わりをしている。衛生的に出来ないほど資材が不足している。
5 入院に必要なお金が月500円かかる(月の生活費が200円)。入院していてもきちんとした治療が受けられない。
6 漢方薬のようなものが普及している。
7 母親の血液を輸血する~よく行われる治療法
8 誰を攻めることもできない。国も病院も母親も・・・
9 お金 ユニセフの規定で個人には献金できない。生きること~大変なこと。Today's Baby
10 「ハーバリスト」漢方薬を売る人。行列ができている。値段が安い。後払いでもOK。


エピソード
子どもにクッキーをあげたら、人数分に分けてくれた。気遣いができることには驚いた。子どもの心は純粋 折り紙を折ってあげたらとても喜んでくれた。

お金がなくて学校に行けない。将来副大統領になりたい。何も遊ぶ道具がない~何もないから話をするだけでも満足している。

ダイヤモンドは永遠ではない。永遠なのは教育だけである。

薬物による汚染がある。薬物を使った子どもの洗脳があり、子どもが犠牲者となっている。

「スモーキーマウンテン」~自然発火して煙が出ている。

ストリートチルドレン、一人で生きていかなければならない子どもたちが多い。しかし、子どもたちは夢にあふれている。

大西洋に沈む夕日を見た。シエラ(山)レオン(ライオン)。自然が豊かで素敵なところ。

今回の取材では、いろいろなことを考えさせられた。


貧困とは?
○人によって違う
○個人が貧しい、病院が貧しい

取材があっても何も変わらない
子どもたちにしてあげられること
国際援助のあり方


募金の使われ方
使い方の案
○教育
○病院の支援
○感染予防 ビタミンAカプセルの提供


質疑応答
○車を利用いているのは?
 政府関係者などである
○富裕層から変えていかないと変わらないのでは?ユニセフとFNSと政府の要人で具体的な活動はあるのか?
 連携して対応している。
 政府は機能していない~ユニセフとは別
 ユニセフの目的は恵まれない子どもの支援
○お金の支援で変わるのか?
 識字率が低いことを支援する
 楽器の提供~音楽を使って教える
○食料支援
 いろいろな方法があると思う
※基本的にはユニセフの活動の支援
○物価比率は?
 スーパーを利用しなかったが、点滴代などを考えるとかなり違う
 


福島・ZINE-シエラレオネ

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