シンパチです。

いくら面白い映像での番組を作ったとしても、家庭にテレビが普及していなければ、何のビジネスも生まれません。

どんなに優れた音楽をCDに収めたところで、CDプレイヤーが普及していなければ、全く価値がありません。

ということで、番組、CDに限らず、情報、作品、プログラムといったアプリケーションは、それを再生、描写するインフラが整っていないと意味がないわけです。

それは、家庭用ゲーム機の歴史を見ても、そのとおりです。

任天堂のファミリーコンピューター通称ファミコンが、誕生する前も、おもちゃ業界では、家庭用ゲーム機を発売していました。

ところが、どれもうまくビジネスに出来たとはいえない状況でした。

それは、なぜか?

インフラであるゲーム機が高価だったのと、アプリケーションであるゲームが、少なかったところに原因があることだったと思います。

ゲーム機のようなインフラはそれだけでは、意味を為しません。

番組が写らないテレビ、CDのないCDプレイヤーが意味がないのと同じです。

なので、インフラの部分だけにお金を出すということに、人は触覚を動かしません。

任天堂が上手かったのは、このインフラのコストを最小限に抑える努力と、アプリケーションを多数提供したことにあります。

まず、コストを下げるために、ICチップを安価にさせる努力をしました。

これは大変な冒険だったはずです。

何より、当時、数万出ればまずまずのところを、数十万発注するからということで、価格を下げさせたからです。

そして、もうひとつアプリケーションを多数提供するには、任天堂一社では不可能です。

そのため、サードパーティと呼ばれる当時ライバル社にゲームソフトを提供してもらうという作戦に出たわけです。

今まで敵だった相手と手を組みというやり方です。

どちらにしても、社運を賭けた大冒険だったことは、確かです。

しかし、その大冒険に勝利したということは、みなさんもご存知のことだと思います。

素晴らしいアプリケーションを開発出来るのであれば、まず、このインフラが整っているかどうかを見極める必要が、あります。

是非、インフラが整っているか、衰退の一途を辿っていないかなどを見極めて勝負に出ましょう。

そして、多くのアプリケーションを提供できる体制も考えてみましょう。