おじさんの腹立ち日記 <その161>   令和元年 7月14日(日)
 
これが報復だ
 
◇ 対抗措置ではない、これは報復だ
朝日新聞の「天声人語」は、無知な庶民に教え諭すという上から目線が気に障って真剣に読むことはない。「天声人語」という文字を目にすると「教導」(=教え導くこと)という文字が頭に浮かんでくる。昭和40年代の共産党関係の内部文書によく見られた文字で、最近の日本共産党で使われているかどうかは知らないが、中国や北朝鮮の党の内部文書では今でもごく普通に使われているものだ。「天声人語」は自分を一段高いところに置いて「無知蒙昧なやからを教え諭し導く」という偉そうに見下す気持ちがなければとても書けるものではない。
 
73日の「天声人語」は、最近何かを読んでこれほど不快に思ったことはないないほどのものだった。あくびは伝染するという前段に続いて「さて以下は、あくびというより溜息の出る話しである。米国が中国に仕掛けた貿易戦争さながら、日本政府が韓国への輸出規制に乗り出した。元徴用工の裁判を巡る韓国政府の対応が不満だとして、事実上の対抗措置をとるらしい。韓国側にも問題があるにせよ、これでは江戸の仇を長崎で討つような筋違いの話だ。国際ルールに反するとして世界貿易機関に訴える動きが韓国にはあるという。報復合戦となれば日本経済も返り血を浴びる。それでも威嚇して見せることが目先の選挙には得だと安倍政権は考えたのか」、そして「ちなみに、人のあくびは犬にも伝染するらしい。忠誠を尽くす飼い主からとくに影響をうけやすいとの研究結果がある。日本政府の場合はこちらに近いか」で終わっている。
その日の社説は、「対韓輸出規制 「報復」を即時撤回せよ」という見出しで「天声人語」を補完する内容のものだった。「確かに徴用工問題での韓国政府の対応には問題がある。先月に示した解決への提案は日本側には受け入れがたいものだ。しかし、今回の性急な動きは事態を一層こじらせている。韓国の司法当局は日本企業の株式を現金化する手続きを一歩進めた。これでは報復の応酬に陥りかねない」、そして、「日韓両政府は頭を冷やす時だ。外交当局の高官協議で打開の模索を急ぐべきである。国交正常化から半世紀以上、隣国間で積み上げてきた信頼と交流の蓄積を破壊してはならない」とあった。
日本は「報復」などしてはならない、とにかく話し合え、と主張していた。
 
「天声人語」のふざけた書き方は酷いし、「社説」はどこの国の新聞かと思うほど偏っている。トランプ大統領が中国に対してとった関税措置を「米国が中国に仕掛けた貿易戦争」とアメリカだけを悪者にしているのは記者の「無知」と笑って済ませても、自国の首相を犬に例えて笑いものにしようとしているのは明らかに意図を持ったものだ。「社説」で主張する、外交当局の高官協議で打開の模索を急ぐべきである、という書き方には驚くほどの現実の無理解がある。外交責任者間で協議し政府間で合意したことが簡単にひっくり返す国を相手に、その下位の外交当局の高官協議で何が決まると思っているのか。
慰安婦問題では、完全且つ不可逆的に解決されたと両国間で合意して日本政府が出資して設立した財団を日本政府に何の断りもなく手前勝手に解散した。徴用工の問題では「日韓請求権協議」で既に解決済の問題、それでも言いたいことがあるのなら国際的な場の協議を提案しているのに、それには無視を続けている。
韓国艦艇から自衛隊機に対して照射された事件も解決していない。日本側が出した証拠資料に対して反論の証拠を出すと言ってあれから三カ月、だんまりを決め込んただままだ。挑発を目的に意図的に発射されたものに反論する証拠などあるはずもない。
朝日新聞の記者に、少しは素直な気持ちで現実を見たらどうか、と言いたくなってくる。
 
◇ 日本は怒っている  
日本政府は、有機ELや半導体製品の製造に用いるフッ化ポリイミドとレジスト(感光材)、エッチングガス(フッ化水素)の3品目について、輸出許可の申請を簡略化する優遇措置の対象から韓国をはずすと発表し、4日から発動した。
マスコミでは世界貿易機関(WTO)に「自由貿易に違反する行為」として提訴されることの懸念を煽り立てているが、提訴するならすれば良い。今回の措置は輸出を禁止したわけではなく、優遇をやめて他の国と同じ扱いにするというだけで、これは各国の裁量の範囲内のことだ。韓国への優遇は2004年から始まっていて、それ以前の状態に戻すというだけでそれが違反になるとは考えられない、という経済学者の意見が
ネットのなかにあった。
今まで韓国側からの「言いがかり」のようなものがあっても、日本と日本人は黙って堪えてきた。どんな理不尽な行為に対しても反論らしい反論もせずそれを受けるだけだった。足を踏まれ続けても痛いとも、止めてくれとも言わずただ耐えることしかしなかった。だが、今回に限ってはほとんと歴史上初めてといって良いくらい「対抗措置」という形のある手段をとった。これが効くとか効かないとか、そんなことはどうでも良いことだ。日本人は怒っているのだ、ということを韓国民に知らせたことで充分だと思っている。
威嚇して見せることが目先の選挙には得だと安倍政権は考えたのか、と「天声人語」は言う。政府の打ち出した対抗措置を日本国民が支持するかしないか、それは参院選で明確に示されるだろう。
 
◇ 日本人は怒っている
「朝日はアカ新聞」と嗤ってきたが、もうそれどころではなく、「朝日朝鮮新聞」になったようだ。これで経営は大丈夫なのだろうか、と逆に心配にさえなってくるが、多分在日韓国人朝鮮人が主な購読者なのだろうと思うと納得できるものがある。
旭日旗(帝国海軍を象徴する旗で海上自衛隊の艦艇にもこの旗が掲げられている)に異様な反応を示す韓国人が朝日新聞社の「社旗」にだけはクレームを付けていない。イタリアの携帯電話会社のロゴマークが「日本の旭日旗に似ているので使うな」という韓国人の抗議にイタリア人は“バカ”の一言で一蹴した。ロシアの衣料品メーカーのデザインが「日本の旭日旗に似ているので使うな」という韓国人の抗議にロシア人は“朝鮮人が何を言うか”の一言で無視した。この後の応酬はなく、韓国人は言われたきりで引っ込んでしまった。これほど執念深く「旭日旗」的なものをつけ狙う韓国人が朝日新聞社の「社旗」についてだけは何の抗議もしていないのは不思議とずっと思っていたが、「朝日朝鮮新聞」と見れば不思議ではなくなる。「朝日新聞」、日本にとって百害あって一利もなし、の新聞だ。
 
78日のNHK世論調査では、「韓国に対する輸出規制は適切か」という問いに対して、適切な対応だ45%、不適切な対応だ9%、どちらともいえない37%という数字が発表された。9日、テレビ東京の「パブリックコメント」に寄せられた6300件の意見のうち、対抗措置に賛成する意見が620098%に達したと発表した。TBS系列のニュースネットワークJNNが8日に発表した結果によると、今回の措置が「妥当だと思う」という回答が58%、「妥当だと思わない」が24%だった。これほど圧倒的多数が支持した政策など、いまだかってなかったことだ。これほど日本人は怒っているのだ。
朝日新聞は世論が逆目に出たので何か言わねばと思ったのか、10日も過ぎた今朝の朝刊で、社説ではなくそれより数段落ちるような「社説余滴」という欄で「「報復」で解決に向かうのか」と、相変わらずの上から目線の「御説」が展開されてあった。
朝日新聞社は別に怒ってはいないのだ、ということがこれでも分かる。