・Iwai K, et al: Prevalence of Comorbidities and Their Association with Health Literacy in Patients Undergoing Outpatient Rehabilitation for Musculoskeletal Conditions: A Multi-Center Cross-Sectional Study. Aging Medicine and Healthcare 2023

https://www.agingmedhealthc.com/?p=26238

 

背景・目的: 本研究の目的は、外来リハビリテーションを受けている運動器疾患患者における併存疾患の実情とヘルスリテラシーとの関連を調査することである。

方法: 国内の5施設で外来リハビリテーションを受けている運動器疾患患者を対象に質問紙調査を実施した。調査項目は、基本情報、リハビリテーション期間、週あたりのリハビリテーションセッションの頻度、疼痛部位、睡眠時間、整形外科以外の外来受診状況、整形外科以外で処方された薬、Charlson Comorbidity Index(CCI)、Communicative and Critical Health Literacy(CCHL)スコアであった。

結果: 治療関節は肩関節、腰椎、膝関節に均等に分布し、それぞれ約3分の1を占めた。併存疾患は高血圧が最も多かった。さらに、整形外科以外で受診した診療科では一般内科が最も多く、次いで循環器科であった。CCHLスコアに影響を与えた因子としては、独居、CCIスコアの高さ、リハビリテーションの期間が挙げられた。

結論: 医学的に不必要なリハビリを外来で漫然と継続することは、医療への依存を招き、ヘルスリテラシーの向上を阻害する可能性がある。

 

感想: ようやく掲載されました。新年1発目は私の論文です。重複障害が注目される中、今後益々運動器障害に内部障害の視点は必要かと思います。今回は運動器疾患で外来通院中の患者を対象に併存疾患の実情とヘルスリテラシーとの関連を調査しました。面白い結果になったと思います。是非、ご一読下さい。