チワワのモコ君は散歩が嫌いだった。毎日、飼い主にリードをつけられて外に連れ出されるのが苦痛だった。

外には大きな車やバイクの音、吠える犬や自転車が怖かったのでモコ君はいつも震えながら歩いていた。

ある日、モコ君はいつもの公園でパピオンのパピ君と出会った。

パピ君は散歩が大好きで、元気に走り回っていた。パピ君はモコ君に話しかけてきた。

「こんにちは、初めまして。僕はパピ君っていうんだ。君は?」

「モ、モコ君だよ…」

「モコ君か。可愛い名前だね。一緒に遊ばない?」

「遊ぶ?」

「うん、遊ぶよ。散歩って楽しいんだよ。色々なものを見たり匂いを嗅いだりできるんだ。僕は特に花が好きなんだ。」

「花?」

「そう、花。この公園にはたくさんの花が咲いてるよ。あそこにいる白い花はマルちゃんっていうんだ。」

「マルちゃん?」

「うん、マルちゃん。マルチーズの女の子で、僕の好きな子なんだ。でも、マルちゃんは僕のことを嫌ってるんだ…」

「嫌ってる?」

「そう、嫌ってるよ。僕が話しかけても無視するし、近寄ろうとすると逃げるんだ。

僕はどうしたらいいと思う?」

モコ君はパピ君の話を聞いていたが、あまり興味がなかった。散歩も花もマルちゃんも関係ないと思った。モコ君は早く家に帰りたかった。

「わからないよ…」

「わからないか…そうか…じゃあ、一緒にマルちゃんに会いに行こうよ。僕が紹介するからさ。」

「え?行かなくていいよ…」

「行こうよ、行こうよ。モコ君もマルちゃんに会えば気分が変わるよ。マルちゃんはとっても可愛くて優しい子なんだからさ。」

パピ君はモコ君のリードを引っ張って、マルちゃんの方へ走って行った。

モコ君は嫌々ながらついて行った。

マルちゃんは公園の一角でお花畑の中に座っていた。白くてふわふわした毛と大きな瞳が印象的な美人さんだった。

パピ君はマルちゃんに近づいて行った。

「マルちゃん、こんにちは!今日も可愛いね。」と言って笑顔で挨拶した。

マルちゃんはパピ君の顔を見ると、すぐに不機嫌な表情になった。

「あなた、また来たの?何度言ったらわかるの?私はあなたのことが好きじゃないって。」

「でも、マルちゃん、僕はマルちゃんのことが大好きなんだよ。」

「だからって、私の気持ちを無視して迫ってくるのはやめてよ。私はあなたみたいなうるさい犬が嫌いなの。」

「うるさい犬?僕はうるさい犬じゃないよ。僕はマルちゃんに優しくしてあげたいだけなんだよ。」

「優しくしてあげたい?あなたにそんなことされたくないわ。あなたに触られるだけで気持ち悪いの。」

「気持ち悪い?マルちゃん、そんなこと言わないでよ。僕はマルちゃんに愛されたいだけなんだよ。」

「愛されたい?あなたに愛される必要なんてないわ。あなたは私のことを愛してるわけじゃないでしょ。ただの遊びでしょ。」

「遊びじゃないよ。僕は本気だよ。マルちゃん、僕と付き合ってよ。」

「付き合って?ありえないわ。私はあなたと付き合う気は全然ないの。もう邪魔しないでよ。」

マルちゃんはパピ君を突き飛ばして、立ち上がった。

パピ君は落ち込んでしまった。

「マルちゃん、待ってよ…」

モコ君はそのやりとりを見ていたが、何も言えなかった。

モコ君はパピ君に同情したが、マルちゃんの気持ちも分かった。

モコ君は自分も散歩が嫌いで、人間や犬に関心がなかった。

モコ君は恋愛にも興味がなかった。

しかし、モコ君はマルちゃんを見て、初めて心が動いた。

モコ君はマルちゃんが可愛くて優しそうだと思った。

モコ君はマルちゃんに話しかけてみたかった。

モコ君は勇気を出して、マルちゃんに近づいて行った。

「あの…こんにちは…」

マルちゃんはモコ君の声に振り返った。

マルちゃんはモコ君を見て、驚いた。

マルちゃんはモコ君が可愛くて小さくて震えているのを見て、心配した。

「あら、こんにちは。君は誰?」

「モコ…モコ君だよ…」

「モコ君?初めまして。私はマルちゃんっていうの。」

「マル…マルちゃん…」

「どうしたの?怖がってるみたいだけど…」

「怖く…怖くないよ…」

「そう?でも震えてるよ。寒いの?」

「寒く…寒くないよ…」

「そう?噂で聞いたけど、君は散歩が嫌いなんでしょ?」

「散歩…散歩が嫌いだよ…」

「私も散歩が嫌いだったの。」

「嫌いだったの?」

「うん、嫌いだったの。外には怖いものがたくさんあるから私もいつも震えながら歩いてたの。」

「そうなんだ…」

「でも、ある日、私はお花畑を見つけたの。この公園にあるお花畑よ。お花畑はとってもきれいで、色々な花が咲いてるの。お花畑は私に癒しをくれたの。お花畑は私の友達になったの。」

「友達になったの?」

「うん、友達になったの。だから、私は散歩が好きになったの。散歩でお花畑に会えるから。お花畑は私を待っててくれるから。お花畑は私を笑わせてくれるから。」

「笑わせてくれるの?」

「うん、笑わせてくれるの。お花畑は色々な話をしてくれるの。お花畑は面白くて優しいの。お花畑は私を理解してくれるの。」

「理解してくれるの?」

「うん、理解してくれるの。お花畑は私が散歩が嫌いだったことも、パピ君が好きじゃないことも、分かってくれるの。

お花畑は私に無理をしないで自分らしくいてと言ってくれるの。」

「自分らしくいてと言ってくれるの?」

「うん、お花畑は自分らしくいてと言ってくれて私を受け入れてくれたの。お花畑は私を愛してくれるの。」

「愛してくれるの?」

「うん、お花畑は私に愛を教えてくれたの。愛とは何か、どうやって愛するか、どうやって愛されるか、お花畑は私にすべてを教えてくれたの。」

モコ君はマルちゃんの話に感動した。

モコ君はマルちゃんがお花畑のおかげで幸せになったと思った。

モコ君はマルちゃんに恋をした。

モコ君は勇気を出して、マルちゃんに言った。

「マルちゃん…僕も…僕もマルちゃんと一緒にお花畑を散歩したいよ…」

マルちゃんはモコ君の言葉に嬉しくなって心が動いた。

マルちゃんはモコ君に微笑んだ。

「モコ君…本当に?本当に一緒に散歩したいの?」

「本当だよ…本当に一緒に散歩したいよ…」

「そう…じゃあ、お花畑に一緒に行こう。」

「うん…一緒に行こう…お花畑に行こう…」

マルちゃんはモコ君のリードを優しく引っ張って、お花畑の方へ歩いて行った。

モコ君はマルちゃんのリードを嬉しく感じて、お花畑の方へ歩いて行った。

パピ君は二人の姿を見て、悲しくなった。

パピ君は二人の姿を見て、諦めた。

パピ君は二人の姿を見て、祝福した。

パピ君は二人の姿を見て、笑った。

「モコ君、マルちゃん、お幸せに…」

そして、パピ君は別の花を探しに走って行った。

つづく。