部屋についている唯一の電球が切れた。
パチパチと言う音を立てて。

私の城には
電気をつける部分が3つあるのだが
入居時から着いていた一つだけで
生活していた。

▲2つはこの状態。

家に訪れる人が、一様に
暗い、気分が滅入る、とか言い捨てて帰るのだが
私にはこれぐらいの明かりで丁度いい。
3000ケルビンぐらいが好きなのだ。

だが、電球がこんなに唐突に切れるとは
誤算であった。

見上げると暗黒。
一瞬停電かと思い、相方富樫さんに連絡。
その後冷静に当たりを見回せば
暗闇の中で煌々と光るストーブの温度表示。
充電マークのついたmac。


へえ、電球ってこんな風に切れるんだね。

1人で呟いてしまった。

ちょうど友人とお好み焼きを嗜んでいた
富樫さんが、心配して家に見に来てくれた。
▲電気を外そうとする富樫さん。

しかしこの電気変わった造りで
外すのに難儀。
結局根元から外したのだが、
一瞬テーブルに乗ろうとした富樫さんの
片足分の体重で
テーブルが見たこともないほど
しなっていて焦った。

結局私がテーブルに乗り
根元から電気を取り外し分解。
普通の電球がでてきた。

どうしてわざわざ来てくれたのかと
富樫さんに問えば
「電球の買い方も替え方もわからないだろうから。」とのこと。

ご名答。

一人暮らし、全てが初めての経験。

夜に爪を切ると親の死に目に会えないという
迷信を知っていますか?

あれは、夜は明かりが少なく
爪を切って怪我をしてしまったら
そのまま化膿して、昔はそれが命取りになって
親より先に死んでしまっては困るから、
という戒めが理由らしいですよ。
(たぶん諸説あります)

なんでこんな話をしたかと言うと
きっとこんな暗さだろうな、と
思ったからです。

私はいま、江戸時代。
夜にちゃんと暗闇を感じています。
なんだか風情があっていいな…

電球、必要かな?

なんて思ってしまう午後11時でございました。