『シューマンに関すること』稽古場ブログ

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東京イボンヌ第4回公演『シューマンに関すること』稽古場ブログです

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政修二郎です。


東京イボンヌ
『シューマンに関すること』
2010年3月9日(火)~14日(日)

終わりました。

本当に沢山の方に足を運んで頂きました。ありがとうございました。日々、多くのお客様の前でやれたこと、晒されたことが、作品を深めていく一番の要因だなと実感した公演でした。

私事を言えば、今回の公演をきっかけに東京イボンヌに所属することになりました。それが全てです。以後、宜しくお願い致します。
この稽古場ブログの締めくくりが私にとって東京イボンヌ劇団員としての最初の仕事です。しばし、お付き合い頂ければ幸いです。

まあ、楽しかったんです。いや苦しくて大変だったんです。稽古も公演も、お客さんの反応も。

度を超しているのです。泣いて感動し握手を求めてくれた人。
言いたいことは、山ほどあるけど、というお顔で「じゃっ」と、帰られた人。

皆さん率直に感想を述べて頂けた。率直な感想って聞けないんです大概。
気を使われる感想が1番面白くない。面白くないものだったんだろうと思う。
分からなくてもいいと思います。世の中分からないものだらけですし。分からないけど観た人が良いか悪いか感じさせてくれる。
たぶん、それなんです。芸術って。舞台って。



役者として思う。

(社長役、秋定里穂さん)
一瞬にして自分を包んでいるものから、抜け出る力が尋常じゃない。ちゃんと恥ずかしそうにしてるのに、すぐ突き破る。それはたぶん持って生まれたものだけではなく、子役からのキャリアで培った、経験による尊い力だと思います。そして常に追い求めてらっしゃる。際限がない。恐い。
市川役の代役で社長と演じた時の「作家と同じ目」を見たとき、「私を連れ去ってくれる人はどこ?よっしー」の目を見たとき、吸い込まれそうなのを必死で食い止めるのに精一杯だった。サディスティックエロスアイズ。


(作家役、奈良崎まどかさん)
愛しています。結婚したい・・・
コメディエンヌ。自分を俯瞰して演じてらっしゃるのだろうなと、思う素晴らしい女優さん。それを今回の役どころ故にその眼差しをあえて内側に心の中に向けたのだろうな。そんな出し入れを簡単そうに、しかし堅実にやってのける。女性としても魅力的だ。男と女しかいない訳で、男性人からも男性客からも絶対的に賛同を得る美しい女性。女性からも頼られているんだろうなあと思う。代役を任されれば美しさが哀しくて滑稽に化ける。無敵だ。

(芦屋響子役、蒼井まつりさん)
この世の人ではないような浮世離れした無垢な子供のような、なのに大きな母性を感じる。鬼子母神という名がふと浮かぶ。
名は体を表す。祭りごと。
神秘的な女優さん。役者として、そんな部分を自分の中からいつでも出せるというのは、無くてはならないと思う。処女性を失わない女優さん。エロいのに不自然。

(大竹信代役、羽賀蓉子さん)
ザ・コメディエンヌ。「あの唐揚げ持ってた女の人すごいな。舞台では政みたいのは、普通なんだな。」と、役者、人間力の濃さをバイト先の責任者に比較対象された女優さん。
もう濃いんです。色んなところがパワフル。ノリ出したら止まらない、土曜日の夜の天使です。裏腹にすごく女性的で、感受性が敏感で豊かで。他の人の稽古をしっかり見ていて、スッと感情移入してしまう。いつ何時も心をブルブル震わせてちゃんと稽古場にいる。代役を代役としてやらないんです。本役にしてしまう。嘘をつけないんだな。つかないんだな。演じることに嘘をつかない女優。自分の目指すところだ。

(クララ・原田夏樹役、太田亜希さん)
個人的に観劇の感想を頂くとあまり名前が挙がらなかった。驚いた。挙げた方は、この方が舞台でどれだけの仕事量をこなしているかを見た方だと思う。お若いのに、俳優座という伝統のある劇団の看板を背負い客演するということの、責任やプレッシャーは私には計り知れない。しかし、この方は、それを受け入れて、覚悟を持って舞台に立ってらっしゃる。脱帽だ。
全体を見る視野の広さ。目や耳が沢山付いているんだな。尊敬いたします。そして天然もの真珠(ボケではない)。東京ではまず採れないだろう産地直送だもの。新鮮で希少だ。


もう、なんでこんな素敵な女優陣が集まるのか。ずっと恋していた。実際しないけど恐いから。妖怪ですから。



(原田和樹役、望月雅行さん)
摩訶不思議な方だ。私は計算だと踏んでいる。ちゃんと悪意をもって演じている。共演者に対して、演出家に対して。
常に投げ掛けている。さらけだしている。こんな役者だ、こんな人間だ、と。
それは、私にとって恐いことであり勇気がいる行為だ。この方は役者は孤独であるということを認めている。
子供みたいな方だ。いや子供だ。子供が大人になりすましている。私と話をする時は、頭部を見ないで、目を見て下さい。私の頭部でブログ「チキチキ胸キュン日記」を更新しないで下さい。
年輩ですが、お茶目な方です。


(丸田丸男役、深見謙吾さん)
今回の座組、男キャプテン。
男として、私が躊躇して足踏みしてしまうような行為をいとも容易くホップステップジャンプしてしまう兄貴。大らかで、もしかしたら女性的な思考の持ち主なのかもしれない。繊細で大胆で、責任感がある大人だ。作品全体の事を常に考えていて、誰よりも率先して発言をする。役作りのためのメタボリック全身から、ほとばしる作品を良くしたいんだ!というハチ切れんばかりのハチ切れた姿勢。男気溢れた男。
ザ・ドラッグマスター・・・

薬剤師免許を持つ、義理堅い聡明な方だ。


(編集者の市川雷蔵役、富真道さん)
私よりも遥かに舞台、人生の経験を踏んでいる方なのに、ちゃんと恐がって舞台に立ってらっしゃる。責任の裏返しだ。
なので普段の富さんは実に無責任だ。流れる川のように、自然体を地でいっている。流れに抗ことを諦めている。諦めてしっかりと地面に足をつけて流れを変えてしまう恐いひとだ。ふわふわしていない。お客さんのことを第一に考えていたり、逆に言うとお客さんから自分がどう見えているのかを常に模索していたり、格好悪い格好良い方だ。


(シューマン・芦屋小太郎役、銀座吟八)
ザ・俳優。演じることへの揺るぎないポリシーを持っている。あなたの優しさが恐いの。と過去の女性に言われていたのかなぁと想像する。この方にに優しくされた時の自分の小ささを知りました。てへ。
恥ずかしいことを自覚して、それでも尚、企みを持って組み立てて提示していく。役者マニア。嗜癖を嗜癖で終わらせない男だ。

いつまで経っても甘えん坊!の男性陣。

いとしの共演者の方々。

そして、福島さん、世界さん、井筒さん、美奈子さん、柴山さん、吟八さん劇団員、伊藤さん、阿部さん、牛若さん等、スタッフの方々なしには語れないが語らない。
劇団員として今後を共にする。
どうなるか、どうするか、自分。
東京イボンヌ。

公演の総括のつもりで書き出したが、何だかよく分からんことになってきました。

さて、皆様。
次回作を、しばし、お待ちください。
今後の東京イボンヌにご期待下さい。

『シューマンに関すること』僭越ながら私が締めくくらせて頂きます。公演に関わった方々、ご来場頂いたお客様、応援、叱咤、全てを糧に致します。感謝です。ありがとうございました。



今日はとうとう楽日です


おかげさまで評判もよく、多くのお客様にご来場いただいております。ありがとうございます。



本日昼13時の回、夜17時の回、数席空きが出たようなので、もしかして完売で諦めていらした方いらっしゃいましたら、ぜひ本日いらしてくださいませ。



稽古場ブログはこれにて終了させていただきます。ではでは劇場でお待ちしておりま~すキラキラチューリップ赤



やばい3日目。5ステージを終えた。
 
 
あっという間に明日は折り返す。
 
より高みへ。
 
 
やってきたものを確実に。
 
 
追い求めてやる。
 
 
掘り起こしてやる。
 
 
是非ご来場下さい。
 
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昨日、小屋入りしました。
今日、いよいよ初日です。
これからゲネプロです。
朝、カップキツネうどん、レンジで大盛りご飯、シーチキン缶詰、豆腐一丁、

昼、吉野家豚丼大盛りビックリマーク

夜、何食おうかな?
『合戦前夜』

私の頭の中を通り過ぎる無数の文字…今宵も入り留まるもの、過ぎ去ってゆくも
のがある。私の頭の中で繰り返される、文字達の生滅。無常だ。毎日脳の細胞も
死滅している。しかしそれは、出来の悪い私もノーベル賞受賞者でも、皆平等だ
。それも無常だな。此れ迄の自分を消し去っても、残るものは在るのだろうか?
総ては明日のみぞ知る…