辛かった過去を思い出すと、寒気がして腹の底が重く感じる。
現状が余りにも受け入れ難く、一晩中泣き叫んだ事を思い出す。
自分ではどうしようもない、なかった事で、こんなにも苦しむのが嫌でしょうがない。
何かの誰かのせいにしてしまえばいっそ楽かと責めても、何も好転はしない。
下名は神頼みをした。
泣き叫びながら、神様、助けてくださいと叫んだ。
声にはならなかったが、もしもいるのなら、きっと届くだろう程の思いをのせていた。
情けなさに笑えるが、その時の下名は既に物心と分別のついた年齢だった。幼子の様に泣き叫び、神様に助けを求めていた。
こうするほか、何もなかった。
しかし神様は、一つとして下名の現状を変えてはくれなかった。
神様を信じることで救われたという友人の話を、とても羨ましく思った。
神様がいるのならば、なぜあの時助けてくれなかったのか。
下名はいつも、神様のせいにして腹の底の重みに耐えている。