だからと言って僕が藤原氏の末裔なのかと言うとそうでもない。
僕の先祖は大阪は枚方市の大地主だったそうだが、とある代の当主が大の相撲好きで、毎月毎月盛大な相撲大会を開いていたら財産を食い潰して零落していったという話を聞いた事がある。
そんなスカタンが藤原氏の末裔なわけない(笑)
きっと「藤原氏ヤバくね?名前パクったらなんかええ事あるんちゃうけ?」的なノリだったんだろう。
今の僕の性格も考慮するとご先祖もそうだった可能性が高い。
返す返すも、残念な事である。
金持ちのボンボンになれていたのになぁ。
そんなわけで、お伊勢参り2日目の旅行記、始まります。
お暇ならお付き合いください。
1.千里の道も一歩から
一里が約4kmだから、千里と言えば4000km。
それに比べれば大した事はない。
この日のプランでは、僕は一里半、つまり6km歩く事にしていた。
外宮から内宮への道のりを歩いて行くのである。
その道中には内宮の別宮である倭姫宮や月読宮があり、さらには「みちひらきの神様」である猿田彦神社もあるのだ。順番にお参りしていこう。
真夏でもないし、暑くはなってきたけども風は心地良い。
それなら歩こうじゃないかと。私は元気〜なのだ。
単にバスが苦手なだけ、でもあるのだけど。
宿を出て1号館に向かう。チェックアウトを済ませるために。
すると昨日のスタッフとは違う方がロビーの掃除をしていた。
昨日の方は俳優の六角精児さんにソックリだったが、この時の方はショートカットで小柄な女の子だった。
「すみませーん」
「はーい」(掃除機を止める)
「チェックアウトしたいのですが」
「はい、少々お待ちください」(携帯をまさぐる)
「(六角さんを呼ぶのだろうか)」
「(携帯を戻して)チェックアウトは…特にしなくてもいいと思います。そのまま出ていただいたら」
「えっ、そうなんですか」
「はい。いってらっしゃいませ」
ゲストハウスというかドミトリーってのはそういうもんなのかな(笑)
看板猫の姿も見当たらなかったので、僕はその女性スタッフとの爆笑トークを脳内で続けつつ、実際には軽く挨拶だけして、千里の、いや、一里半の道の第一歩を踏み出したのだった。
2.デジャ・ビュ
時刻は11時過ぎ。徐々に太陽も本気を出して来て、めちゃくちゃ暑くなってきた。
とりあえず僕は外宮まで行き、その前の道を南下していく。
途中にあったコンビニで水とビールとを買う。
こんなお昼間に酒をかっくらうのは、背徳感と優越感がごちゃ混ぜになってすごく気持ちが良い。
スイカに掛ける塩のような、スパイシーな甘みがあるのだ。
まだ寝起きの頭と舌と胃に、ビールが沁み渡る。
予定だとこの道をずっと行ったところに内宮の別宮、倭姫宮(やまとひめのみや)と月読宮(つきよみのみや)があるらしい。
まだだいぶ先だからと油断していたら、外宮入り口のすぐそばに神社があった。
ついでと言っては何だけど参る事にした。
その帰り、近くに脇道があったのでふらっと行ってみた。
今回の旅の免罪符的キーワードは「急ぐ旅ではない」なので気になったら行ってみるんである。
そしたら、こんな風景が突如として広がった。
僕がお世話になっているピテラジが誇るボイスドラマ集団「kurogo-rock」の1stボイスドラマCD「合宿だよ」に出てくる、あの三ツ池にソックリだった。
いや、厳密に言えばボイスドラマの世界なのでフィクショナルな場所でありビジュアルもないはずなんだけど、僕の頭の中にあった三ツ池とソックリ。
初めてなのに懐かしい。
昔の何かのキャッチコピーを思い出した僕なのでした。
ちなみにヘグイさんは……いなかった。
3.倭姫宮
幾分かのノスタルジーを引きずりつつテクテクと歩く。
途中、いくつかの神社を見つけて片っ端から入る。
必殺「急ぐ旅ではない」の乱発である。
例えばここ。
誰もいなくて寂しい感じだったけどね。それでも特有の凜とした空気感は確かにあって。
すごく気持ちの良い空間。
その後、時々迷いながらも4kmぐらい歩くと、別宮・倭姫宮に到着。
声にならない嘆息ばかり出る。
端から見れば木々を見上げて「うぇへへへぇ〜」と唸る汗ダラダラのおっさんは、さぞ気持ちの悪い光景だった事だろう。
でもいいんだ。
これは僕だけが分かる感動なのだから。
ギャラリーなんか屁でもないわい。
ちょっとだけ気にしたけども。
4.月読宮
倭姫宮を後にしてまた少し歩くと、もう一つの別宮・月読宮に到着。
ここもまた凄かった。
足がかなり疲れてきていたけどそんなの関係ねぇ。
またもや癒されてその場を後にしました。
さて、この後は猿田彦神社〜内宮〜おかげ横丁、そして余談祭りとなりますが、とりあえず今回はここまで。
これから引き続き書いていきます。



























