東京に住んでいた頃の話しです


毎日仕事で疲れ果て…

かなりボロボロで寮に帰宅した


「おぃ!〇〇〇! お前に宅急便来とるぞ!」


仲の良いちょっと乱暴な先輩に呼び止められる


「実家からッスか? 秋田からでしょ?」

「秋田からやけど、女の名前書いとるぞ…」


正直… お袋かと思った…


「秋田県能代市〇〇町… 〇〇〇…〇〇子って書いとるわ…」

「ちょっ!! ちょっと先輩!!」


貴女からでした…

俺の20歳の誕生日にプレゼントでした…


「なんか?彼女おるんか?良かったやないか」

「すいません…ありがとうございます… 」

「後で教えろよwww なっ…」


俺は半信半疑で部屋へ戻り、伝票を確認…

間違いなくあの人からでした…

恐る恐る開けて見ると、ブランドのバスタオルとガスライターでした… 嬉しくて涙がちょっと溢れました…


東京来て会社の仲間は沢山いたけど、何となく孤独感があった。仕事も忙しく辛くていつもクタクタでしたから…


直ぐに公衆電話へ行った…

「もしもし… あの… 今日届いたんだけど… ホントありがとう!凄く嬉しいよ!」

「届いたの?お誕生日おめでとう!」

「ありが…と…う…ね…」

「どうしたの?元気ないょ?」

久々に聞いた貴女の声…余りの嬉しさに実は涙ぐんでいたんです…

「ゴールデンウィーク戻って来るんでしょ?連絡してね…」

その後少し話して終わりました


貴女の声を聞いて余韻に浸りながら、寮にもどると

「おぃ! どしたん!?はようこんかぃ!」

先程の先輩が呼んでいる

「一緒に飲まんかい!はよぅ!」

部屋に行くとニコニコする先輩からビールが…

「どうやった?話したんやろ!?」

先輩には話してもいいなと…貴女のコトを出会いから今までの経緯を話した…

「おっ前… 相当その女好きやろ… はよせんと他の男に取られてしまうゼ…!」


その日初めて、その先輩に自分のコトを話しました。それからもずっと相談相手になってくれたんですけど…


「はよせんと他の男に取られてしまうゼ…」



ゴールデンウィークに戻り貴女に会い…

貴女から衝撃の事実を知らされるとは…