架空空間1097 -2ページ目
あの日も同じ仕草さで。
あなたは見ていた。
わたしは知っていた。

冗談に紛れた会話で、
鼻を触り照れるわたしは、
あなたの変化に気づいて。

あの日と同じ仕草で。
もう隠さないふたりは、
きっと二人だけが知っている同じ瞬間に。
あなたのことを考え
あなたのことを想い
あなたのことを書く

それは
あなた以外の人に
あなた以外の声が
あなた以外に届く

それに
とても喜んで
むず痒さを感じ
わたしは嬉しさを隠しきれない
初めて出会ったときに感じた感覚は。
他の人とは違う何か。

近づいたらいけないと思うのに。
急に近くなる何か。

だけどずっと。
空想の世界に生きて、空想の世界で踊る。
お伽話なわたしの世界。

離れようとしたら、近づいて。
近づいたら、何もできなくて。

空想の世界では、あなたと。
他の人には見えない何か。

でも、もう、迷わないから。
今度はわたしから。
壊れることも、狂うこともなく。
あなたを待っている。
流れさってゆくときとひとの中で。
分かっていたんだ。

見すぎて見えなくて。
見えてしまったものは、見なかったふりをして。

あなたは愛を、知っている。
あなたのことは、わたしが。
誰もあなたには勝てないのに。
想像するくらい、いいでしょ?
もう一度。
愛しさで。
震える私の一部が。
あなたにシンクロして。
あなたのインスピレーションになれたら。