タクシーに乗ることが多い

 

別に贅沢をしてるわけではなく

そりゃバスがあればバスで、歩いていけるなら徒歩で、帰りますよ

 

で、深夜タクシーの後部座席には

大体スクリーンがありまして

 

とにかく、ビジネス、ビジネス、ビジネスばっかり・・・

 

「仕事を見える化しませんか」

「これで面倒な事務作業からは解放!」

「クラウドを使って、どーたら、こーたら・・・」

「情報セキュリティの、・・・・・」

 

要は、ビジネス用ソフトだのサービスだのの宣伝ばっかなんです

 

で、内容は結局

「・・・を使えばあなたの仕事はもっとラクになる!」の一択なんですね

 

ビジネスって、確かに面倒くさい!

できれば、ラクしたい!

 

わかります、しみじみとわかります

こういうものが開発される背景には

様々な人の苦労と苦悩があるんだなと

 

人は誰だって、ラクしたい

でも、誰かがラクをしている時は

必ず他の誰かが面倒な、つらい思いをしてる

 

昔は、そうだったと思います

王様は家来に何でもやらせる

爪も切らせるし、パンツだってはかせてもらう

今の手厚い介護サービスばりのクオリティで

 

もう一度、言いますと

人は誰だって、ラクしたい

 

てなわけで、面倒なこと、つらいことは

「機械」がやるわけです

 

そのうち、全部、機械がやることになるでしょう

人は誰でも王様になる

爪も切ってくれる パンツもはかせてくれる

 

機械は、まちがわない

機械は、文句言わない

 

Machines are the best servants for humans.

 

さて、ここでいう「機械」は結局「ロボット」のことであります

 

「ロボット」の語源、ご存じですか?

 

チェコの作家 カレル・チャペックが書いた戯曲『R.U.R』(1920)の中に登場する

人間の召使いとして使われる動く人形、それが「ロボット」という名前なんです

 

robota =苦役 という単語から「ロボット」と名付けられた

 

そして、このロボットなのですが、

その戯曲の中では、

なんと人間に対して不満を抱き反乱を起こす!

 

そういう内容ゆえに、西洋ではロボットは人間の敵として見られ

あまりいいイメージがない

 

日本ではどうでしょうか?

 

故・上智大学名誉教授 渡部昇一氏の指摘では

日本ではロボットは人間の味方、友達にすらなれる存在

「鉄腕アトム」「ドラえもん」を

子供の時から見ている我々がロボットを忌み嫌うわけがない 

 

あのペッパーくんを、怖がる子供なんていませんよね

学生に自作したロボットで互いに競わせる大会がしょっちゅう行われてるって

日本ぐらいなもんでしょう

 

ロボット先進国・日本なわけですよ

 

何でも細かいところにこだわるニッポン人

ロボットにもこだわりにこだわっている、はず・・・

 

さしずめ、ロボットへのこだわりとは、

「人間に近ければ近いほどいい」ということだと思います

 

AI(人工知能)を搭載したロボットは

知能の面では将棋の名人を負かすことができるまでになりました

運動面では、もう言うまでもないでしょう

 

おそらくロボットは「感情」を持ち始めることとなるでしょう

ますます人間に近づくことになるはずです

 

感情を持ったロボットって、どうなりますかね?

ロボットの役割は、面倒なこと、つらいことを

人間の代わりにすること

 

「これ、明日の朝までにやっといて」

「背中がかゆいんだけど、かいてくれないかい」

「そこのリモコン、手が届かないから、取って」

 

って、言われてたら、

ロボットだって、「ふざけんなぁーー!!」ってなるんじゃないですか

だって感情があるんですから

 

ロボットだって、ラクしたい、んじゃないかなあ・・・

 

だから、チャペックのロボットが人間に反乱を起こすって

見事な洞察じゃないかなあ、って思うんですよ

 

面倒なことは、全て機械に任せる

いいと、思います

 

機械が文句言わなければね