それは

 

ある日の

 

休日の

朝早い電車の中での

出来事でした

 

 

休日のため

 

電車の中は

人が少なく

 

席も広々と

座れる状況でした

 

なんで

 

朝早く電車に

乗ってるかって?

 

ただ

目が覚めて

 

暇だから

 

どこかに

出かけようとしたけど

 

思いつかないから

 

電車に乗ろうって

ことで

 

乗ってます

 

 

目的なんて

ありません

 

ただ

 

暇だから

 

です

 

 

仕事に

向かう電車とは

違って

 

気持ちが

とっても

 

 

 

目的もなく

 

ひたすら

 

過ぎていく駅

 

どんどん明るくなる

 

窓からさす光

 

 

なんだろう

 

通勤で見ている

窓の外の風景が

 

 

今日はなんだか

明るく感じるのは

気のせいだろうか

 

いつもと違って

なんかいい

 

 

そんな

素敵な時間を

感じている

時でした

 

 

駅に

 

止まるたびに

 

人が

 

入ってっ来るのは

当然のこと

 

 

 

離れて

 

座っていく

 

 

どこでも

座れるくらい

 

電車は

 

空いている

 

 

ただ

 

一人

 

その人は

 

わたしの

隣に

 

座ったのだ

 

 

 

席は

 

空いている

 

どこでも

座れる

 

わざわざ

隣に

座る

必要なんて

 

ない

 

 

なのに

 

わたしの

 

隣に

 

座っている

 

 

おじたん

 

朝早くに

みる

 

おじたん

 

 

近いんだぜ

 

隣なんだぜ

 

 

 

 

驚く

 

わたし

 

 

 

なぜ

 

なんだ

 

 

 

他に

 

座れる場所が

 

あるのに

 

なぜ

 

なんだ

 

 

わたしは

 

おじたんを

チラ見する

 

 

おじたんは

 

まっすぐ

 

窓の外を

見ている

 

 

まっすぐに

 

それは

 

もう

 

何か満足げに

 

窓の外の遠くを

 

 

見ている

 

 

 

おもむろに

ペットボトルを取り出し

 

ぼっきゅんぼっきゅんと

音を立てて

飲んでいる

 

すっごい

 

吸い込み

 

 

 

 

なんだ

この

空気

 

 

なんか

変な空気が

 

おじたんと

わたしに

 

漂う

 

 

おじたんは

 

目をつぶって

静かに

 

眠りにつき始めた

 

 

おじたんは

少し

 

息が荒い

 

電車に乗るまでに

走ってきたのかな

 

 

なんか熱気も

感じる

 

 

なんだか

 

ゆらゆらと

揺れ始めた

 

 

なんだか

 

気持ち良さそうだ

 

 

おじたんの

揺れにつられて

 

なんだか

 

わたしも

 

眠くなってきた

 

 

まぁ

 

おじたんが

隣に来たのは

びっくりしたけど

 

どこに座ろうが

自由だもんね

 

わたしが

 

気にしすぎなんだろう

 

そう思い

 

ゆっくりと

目をつぶったんです

 

 

そしたら

 

おじたんが

 

 

ゆっくりと

 

わたしに

寄りかかって

来たんです

 

 

ピタッと

 

頭が

 

 

肩に

 

乗りました

 

おじたんの

 

頭が

 

肩に乗ったのを

 

感じました

 

 

 

おじたんも

 

朝早いから

 

眠たかったのだろう

 

 

 

 

おじたんの

 

温もりを

 

感じた

 

わたしは

 

 

ゆっくりと

 

席を立ち

 

 

おじたんから

 

離れました

 

 

 

そして

 

 

おじたんを

見て

 

心の中で

思いました

 

 

それは

 

ダメだってって

 

 

 

流石に

 

それは

 

ダメだって

 

 

肩は

貸せねぇってね

 

 

 

 

なんだかなぁ

 

女の人

 

だったら

 

よかったなって

 

 

なんで

 

息が少し荒い

 

おじたんなんだって

 

思いました

 

 

 

もちろん

 

いやだ

 

気持ち悪い

なんて

 

 

思ってません

 

ただ

 

 

女性だったら

 

よかったなって

 

 

 

そう

 

思っただけです

 

 

この日

 

 

肩に

 

おじたんの

 

温もりが

 

なんだかんだで

 

残って

 

いたのは

 

なんだか

 

 

なんだかなぁ〜って

 

感じでした

 

 

 

朝早い

 

休日に

隣のトトロが

 

出たって

話でした