今日も朝から気持ちよく晴れたので、洗濯を済ませて出かける事にしました。
昨日ブルーインパルスの曲芸飛行で賑わったであろう入間基地。基地にほど近い入間市駅から歩いて数分の場所にある建物が本日の目的地。
駅舎から秩父の山並みがきれいに見える。
なかなかのどかな田園地帯の駅だけど…
目指す建物辿り着けるんだろうか。
「あ…あれだよなぁ…」
国道方面へダラダラ坂を下り数分で発見出来ました。改修して間もないらしく古びた外観ではないが、明らかに一般住宅ではなさそう。
旧石川組製糸西洋館です。本日、一般公開日のため訪れました。
1921(大正10)年頃の施工です。設計は東京帝大(現東京大学)建築科出身の室岡惣七。
明治時代、産業革命に沸き立っていた頃絹糸製糸で財を成した地元の農家であった石川組。海外からの貴賓客をもてなす目的で建てられたそうです(入間市パンフレットより)。
調度品や灯具、テキスタイルの類など多くが、百年以上前の当時そのままの状態で展示されています。地元宮大工の方々が建てたそうで、糸巻きモチーフデザインの階段柱や床の寄木細工、壁の腰板や天井の格子組みなど、素人の私にも高い技術で加工された高級木材がふんだんに使われているのがわかりました。
これが富を築いた製糸業のシンボル、糸巻きがモチーフになっている柱。
石川組は、現在郡是(グンゼ株式会社)に買収され製糸業から撤退しているようです。
こちらは商談などをしていた応接間。
まるで寺院のような凝った板張り天井。
こちらはダイニングルーム。どの部屋も特に天井のデザインが素晴らしいと思います。
この重厚なアンティークテーブルでコーヒーもいただけるようでした。
この西洋館のシンボルと言える四君子(梅・蘭・竹・菊)モチーフのステンドグラス。
一番右の花は、着物柄によくある饅頭菊、とも石川氏がはじめに若い頃商売着手したお茶の木の花と実、とも言われているそう。
当時の製糸工場模型が飾られていました。石川氏は女工さん達に優しく、千五百人ほどいた彼女たちの為に寺子屋を設けて、読み書き教育にも力を入れていたとか。
和室は戦時中入間基地が近いこともありGHQに接収されていたため、床の間がクローゼットになっていたり洋間ドアが付いてたり、バルコニーをキッチンに改造したりなかなかパンキィな事になってました(笑)。
欄間の波模様が透けて美しいのですが、手前の観音開きクローゼットや奥の洋風窓が和洋折衷感(笑)。
そうそう、直ぐ近くに1923(大正12)年建立ヴォーリズ設計の日本キリスト教団武蔵豊岡教会もありました。閉まっていたため外観のみ。
帰り道すがら、↓足元にこんなミニマンホール蓋が(笑)人間ガスかと思った。入間(イルマ)ガスね(笑)。