変わった車の趣味がある私は、25歳頃に中古の逆輸入車に乗っていました。
そんな趣味の影響は兄から受けたもので、兄はその当時、高級車と呼ばれる外車を中古で購入して乗ってました。
その日はたまたま兄と休みが合い、2人で県外に出掛ける事になります。
出発前に兄がこんなことを言いました
「道中事故が無いように仏壇に手を合わせて行こうか」
その頃うちの実家には小さな仏壇がありましたが、私は一度も手を合わせたことがありませんでした。兄もそうです。なので、このコップには何をいれるんだ?お酒か?お水か?
と言うようなレベルでした。
そこで兄が親父の兄、つまり親戚の叔父さんに電話して聞くことにしたのです。
なぜ親戚の叔父さんに聞くのかと言いますと、叔父さんはあるお寺さんで得度(とくど)を受けた修験(しゅげん)のお坊さんなのです。
うちの実家に仏壇があったのも叔父さんの勧め。
兄が叔父さんに電話すると、たまたま近くにいるので、うちまで来てくれるました。
何をお供えするのか説明を受け、言われた通りに手を合わせます。
お茶、お水、ご飯。ローソクと線香。リンを鳴らして手を合わせる。
仏壇に手を合わせて、道中事故が無いようにお願いし、何と無く叔父さんに気になる事を聞いてみました。
それは、今乗ってる車に関しての事です。
納車されて半年で5回程 他人にぶつけられています。
幸い、すべて怪我は無く、車も少し板金する程度。
その全てが10:0で相手が完全に悪いってのがパターン。
叔父さんはすぐに「車を見せてみなさい」と言ってシャッターを開けました。
車を見た途端「こりゃダメだ」
運転席に乗るなり「気分が悪い…。お祓いするから直ぐ叔父さんとこに行こう。兄も自分の車に乗って来なさい」
一目散に叔父さんの家に行き、到着したら家の前に叔父さんの娘さん、つまり私の従姉が出て来てくれていました。
叔父さんは私の車を指差し「この車乗ってみるか?」と娘に言うと、従姉は直ぐに首を横に振って嫌な顔をしています。
この従姉も叔父さんと同じく、得度を受けております。
お祓いは私の車、兄の車の順番だったと思います。
お祓いは約5分で終了。
2台とも終わり、兄が叔父さんに「自分の車には何が憑いてたの?」と聞くと、叔父さんは「この車の前のオーナーが葬式の際にこの車でお骨を運んで、その後お祓いやお清めして無かったみたいだな~」
えっ?!そんなの分かるの⁈ 正直、半信半疑でした。
続いて私も兄と同じ事を聞くと、叔父さんはニヤッと笑い「まぁ、もう大丈夫だから心配無い」と言ってハッキリとした内容は教えてくれませんでした。
…そんなに悪い物が憑いてたのか…。
私はその時、そう解釈しました。
それから1年程その車を乗ったのですが、それ以来、他人にぶつけられることもなく、無事に過ごす事ができたのです。
この出来事が「きっかけ」であり「始まり」であったのは間違いありません。